2019年9月の転職求人倍率は、前月比0.10ポイント減の2.69倍で、求人数は前月比100.2%、前年同月比110.1%、転職希望者数は前月比103.9%、前年同月比110.9%だった。
業種別での「IT・通信」の求人数は前月比97.4%、職種別でも「技術系(IT・通信)」の求人数は前月比98.9%と、ともに先月に続いてやや減少した。ただし、前年同月比を見ると、業種別「IT・通信」の求人数が108.6%、職種別「技術系(IT・通信)」の求人数が113.6%と引き続き増加している。
また、業種別「IT・通信」の転職求人倍率は7.85倍、職種別「技術系(IT・通信)」の転職求人倍率は8月に続いて10倍超えの10.33倍だった。
パーソルキャリアのdoda編集長 大浦 征也氏は、今回の結果について次のように述べている。
「9月の求人数は、調査開始(2008年1月)以来の最高値となりました。転職希望者数は、8月に減少した反動もあり増加しました。転職希望者数の増加幅が求人数のそれを上回ったため、求人倍率は下降しましたが、高い水準が続いています。景気に不透明感があるものの企業が積極的に採用を行う姿勢は変わらず、転職希望者が数多くの求人から転職先を選べる状況であると言えます。
10月以降の求人数は、多くの企業が年度末までの採用を目標に求人募集を行うため、緩やかに増加する見込みです。 一方転職希望者数は、1月入社を目標に転職活動を始める人が多いため、例年10月に増加し、年末にかけて減少する傾向にあり、今年も同様の動きとなりそうです。そのため、10月の求人倍率は9月と同水準か、やや下降する見込みです」(大浦氏)