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シリーズ「JPHACKS」| 予選「Hack Day」

全国の学生が挑むハッカソン「JPHACKS」がスタート、予選の「Hack Day」で心ときめくプロダクトを全力開発


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 日本全国の学生を対象とするハッカソンイベント「JPHACKS(ジャパンハックス)」が今年も開催されている。全国7会場(札幌・仙台・東京・名古屋・神戸・福岡・沖縄)、10月19日~20日と同26日~27日の2日程で行われた予選「Hack Day」に、今年は78チーム・313名が参加。11月9日に東京で行われる決勝戦「Award Day」への出場をかけて、各チームとも開発に情熱を注いだ。本稿では、10月26日~27日に東京大学で行われたHack Day東京大会の模様をお届けする。

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JPHACKSの大会概要については、こちらのJPHACKS組織委員長 江﨑浩氏とJPHACKS審査委員長 植松幸生氏へのインタビューもご覧ください。

世界を変えられるものをわがままに作ってほしい

 JPHACKSは2014年に初開催。今年で6回目となる。「イノベータを目指す学生のための日本最大のハックイベント」と銘打たれているとおり、スポンサーとともにイノベーターになるような学生を発掘し、育てていくことが開催の目的だ。アイデアソンのようにアイデアを出すだけではなく、参加者は予選に当たる「Hack Day」において、実際にプロダクトを会場で開発する。

 Hack Dayで開発されたプロダクトは、会場のオーディエンスによる審査と、審査員による審査を受ける。オーディエンスによる審査では、プロダクトを紹介するデモ(プレゼンテーション)を見て優れていると思ったものに、参加者を含めた会場の全員が投票する。審査基準は、問題着眼点・着想点、実行・実現可能性、完成度・動作性、プレゼンテーション力。最も票を集めたチームには、その会場でのBest Hack Day Awardが授与される。

 一方、審査員による審査では、予選であるHack Dayをくぐり抜け、決勝戦である「Award Day」に進むチームを選ぶ。Award Dayにファイナリストとして出場できるのは、Hack Dayに出場した全国のチームのうちの15チームだ。審査では、プロダクトの完成度はもちろんだが、Hack Dayの時間内にどれくらいプロダクトを成長させることができたかも重視される。

 審査員は次のとおり。産学双方から出ているほか、過去のJPHACKS出場者も加わっている。

  • 植松幸生氏(ノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社 AVA Analytics エキスパートリーダー)※審査委員長
  • 鎌田富久氏(TomyK代表、株式会社ACCESS 共同創業者)
  • 的場一峰氏(株式会社ヤマレコ 代表取締役)
  • 江崎浩氏(東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授)
  • 竹内郁雄氏(東京大学 名誉教授、IPA未踏 統括プロジェクトマネージャー、株式会社ギブリー 技術顧問)
  • 堀雅文氏(東京大学大学院 工学系研究科 客員教授、一般財団法人 総合研究奨励会 理事・事務局長)
  • 松野繁雄氏(NTTレゾナント株式会社 スマートナビゲーション事業部 担当部長)
  • 上月忠司氏(富士フイルム株式会社 人事部 採用グループ マネージャー)
  • 新田章太氏(株式会社ギブリー 取締役)
  • 山崎健太郎氏、神武里奈氏、村山ゆい氏、木村信裕氏(JPHACKS OB/OG)

 初日の冒頭には、開会にあたって、JPHACKS組織委員長の江﨑浩氏が挨拶。参加者に向けて、次のように述べた。

 「今年のJPHACKSの開発テーマは『X-Tech 2019 ~Innovation for myself & by my hacks~』です。“X-Tech”は、何かとテクノロジーを組み合わせて(天気×テクノロジーなど)新しいものを生み出そうという意味。一方、“Innovation for myself & by my hacks”は、自己の欲求に素直に従って開発してほしいという意味です。そうでなければ、自分が本当にあるとよいと思えるものが分からなくなるからです。パーフェクトじゃなくてよいので、『これなら世界を変えられるのではないか』と思えるものをわがままに作ってください」(江崎氏)

JPHACKS組織委員長 江崎浩氏(東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授)
JPHACKS組織委員長 江崎浩氏(東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授)

 なお、近年はIoTの流れもあり、ソフトウェアで完結せず、ハードウェアと組み合わせたプロダクトも作られるようになっているという。そのため、Award Dayでは今年からソフトウェア部門で1チーム、ハードウェア部門で1チームを優勝(Best Hack Award)として選ぶことになった。

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この記事の著者

市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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