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「IT人材ラボ Day 2020 Winter」セッションレポート | #5

新卒エンジニアが自ら学ぶように意識と行動を変えるダブルループ学習の実践方法――チームボックス 安西剛氏

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 2020年2月26日、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京・千代田)において、「IT人材ラボ Day 2020 Winter」が開かれた。会場では「エンジニアが成長しつづける組織のしくみ」をテーマに5名が登壇。本稿では、株式会社チームボックス Growth Trainer / Product Managerの安西剛氏によるセッション「新卒エンジニアが自走する人材になるための育て方」の模様をお届けする。現役である間は学びとチャレンジを続けることが必要なエンジニア。そのマインド・習慣を新人のうちに持つことが重要だ。このセッションでは、それが身に付く「学び方」の理論と実践が紹介された。

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個人の成長を促すのは「アウトプット」と「ふりかえり」

 過去には大企業や上場ベンチャーなどでサービス開発や組織開発に取り組み、現在はエンジニアリング組織づくりの支援に携わる安西氏。経験を得るにつれ、より優れたエンジニアリング組織をつくる上で、何か足りないものがあると感じるようになったという。行き着いた結論は、「個人の学び」についての知見が見当たらないということだった。会社・組織やチームが成長するための知見は潤沢にある一方、個人が成長するための知見は圧倒的に少ない。そこで安西氏は3年前より、「個人の成長が優れた組織にする」という仮説に基づき、個人の学びについて研究している。

 個人の学びにおいて、安西氏は「1人が教えると、両方学ぶ」ということを重視しているという。生徒だけでなく先生も教える中で学びを得られるという意味だが、それには先生と生徒がインタラクティブに学習を進める必要がある。そのため、安西氏は講演でも聴講者どうしが話し合う形式をとっているのだが、今回はスマホアプリ「TeamTalk」を介して安西氏が会場に問いかけ、回答を募る形で始めた。

安西 剛氏
安西 剛(やすにし つよし)氏
株式会社チームボックス Growth Trainer / Product Manager。
大企業でアジャイル・スクラムによる100人規模の開発組織改革、上場ベンチャーで人事部長として採用や人事制度構築、VPoEとして開発組織運営に従事後、2018年より株式会社チームボックスに入社。数千人から10人前後のベンチャーと、様々な規模の組織でサービス開発や開発組織づくりの経験を活かし、現在はエンジニアやマネージャーの育成に従事。同時に、学びの原理原則を研究しながら、人材育成プロダクトを開発している。

 安西氏が最初に会場に問いかけたのは「今日の期待はなんですか?」だ。会場からは様々な答えが返ってきたが、安西氏はこのように期待を共有する理由を「言語化の体験」だとした。言語化の過程ではフォーカスするものを自分の中で限定し決断しているわけだが、そうして「自分の言葉で自分で決める」ことが重要というわけだ。「変化の激しい時代にあって、指示されたことだけやるエンジニアはすぐにやっていけなくなる」と安西氏は警鐘を鳴らす。

 次に安西氏が聞いたのは「集合研修後に現場で実践する割合はどれくらいだと思うか」。多くの場合、研修の終了直後には受講者の半分くらいが「実践しようかな」と考えているそうだ。しかし、1年後に実践しているのは平均9%程度であり、効果はあまりに低い。効果を高めるための重要な鍵は「アウトプット」だという。

 「インプットが不要という意味ではありません。インプットも大切ですが、学ぶという視点で言えば、むしろアウトプットのほうが効果が高いといわれています。アウトプットすることで、結果からフィードバックをもらいやすくなるのです」(安西氏)

 3つ目の問いかけは「“分かった!”と感じた瞬間に脳内では何が起きているか」。会場には「ファンファーレが鳴る!」と答えた人もいたが、よく言われているのが「過去の体験とつながる」ことだ。過去の体験には成功と失敗があり、両者とも大事だが、特に失敗体験からのほうがより学べることが多いという。また、予習より復習が大切であり、アプトプットの際に“ふりかえり”を行うことで、良かったこと悪かったことについて“解釈”が生まれ、それに基づいて行動を変えることができる。つまり、新たなアウトプットにつなげられる。これが基本の成長モデルになる。

基本成長モデル
基本成長モデル

 なお、基本成長モデルが、アジャイル開発の代表的な手法の1つである「スクラム」のプロセスにそっくりであることに気づく人も多いだろう。またコルブの「経験学習モデル」とも同じ考え方であり、アジャイルもリーンも、いずれも「やってみて学ぶ」を繰り返していく方式だ。

「スクラム」のプロセス
「スクラム」のプロセス
コルブの「経験学習モデル」
コルブの「経験学習モデル」
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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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