ドメイン知識を獲得する「改善チーム」とドメイン知識を活用する「新機能チーム」
――今年で創業11年目と伺いました。現在のホワイトプラスの主な業務を教えていただけますか。
現在のサービスは大きく分けて2つあります。1つは、創業時から続いてきたネット宅配クリーニングサービスの「Lenet(リネット)」。店舗に行かずにWebやアプリから注文いただくだけで、衣類の引き取りからお届けまでが可能です。現在は衣類だけでなく、布団や靴のクリーニングサービス、またクリーニングした衣類を保管するクロークサービスなども提供しています。
もう1つは、2018年から始めたハウスクリーニングのマッチングプラットフォーム「kirehapi(キレハピ)」です。エアコンやキッチン、浴室のクリーニングなどの事業者情報を、お客様の要望に合わせて提供しています。お客様は条件がマッチした事業者候補を、口コミなどをもとに比較・検討してWeb上から予約いただけます。
いずれも事業領域としては、「テクノロジー×生活領域」を軸に展開してきたもので、今後もこうしたコンセプトの下で新たなビジネスを展開していく予定です。
――御社のエンジニアは、どのような業務に就いていますか。
大きく2つの業務領域があり、それぞれに専任の担当チームが編成されています。1つは「改善チーム」と呼ばれていて、たとえばキャンペーンの運用や社内で使っている業務システム、当社が提携しているクリーニング工場(パートナー工場)向け基幹システムなどの、ドメイン知識(業務に関する知識)の必要性や影響が薄い改修といった小規模の開発がメインの業務です。
もう1つは「新機能チーム」で、ドメイン知識の活用が必要なシステムの新機能や、大規模な改修を手がけています。現在は、半年がかりで進めてきたパートナー工場向け基幹システムの大規模改修が佳境を迎えています。サプライチェーンそのものを変更するので、それに伴う基幹システムの処理フローの流れも大幅に変えるという開発プロジェクトです。
――それぞれのチームのメンバーには、どんな特徴がありますか。
「改善チーム」は比較的若めですね。平均年齢層は20代中盤くらい。もちろん基本の技術はしっかり身につけていますが、ドメイン知識はまだこれからです。そこで当面は改善や小規模な開発で経験を積みながら、周辺のドメイン知識を獲得していきます。
「新機能チーム」のほうは平均で30代中盤。コードベース設計(オブジェクト指向)に長けているメンバーが多いですね。年齢的にもかなりの経験を持ち、複数のドメイン知識に精通していて、なおかつ技術レベルも高いベテラン集団です。
従来はこのように業務経験や知識でチームを割り振ってきましたが、昨年からは業務経験がまだ少なくても、設計技術のレベルが高いか、素地があり興味が強いのであれば「新機能チーム」に参加してもらい、ベテランからナレッジを積極的に移していく試みを始めています。ビジネスの規模が拡大していく中で、コアな技術人材に業務が集中するのを分散していくのがねらいです。