アデコは、3人以上の部下を持つ管理職を対象に、緊急事態宣言に伴うテレワークの実態について調査を行った。同調査では、テレワーク経験の有無による意識の差を明らかにするため、「2019年末までにテレワーク経験がある管理職」300人と、「緊急事態宣言後に初めてテレワークを経験した管理職」300人の計600人を対象にしている。
アデコは、調査結果について以下のように述べている。
・緊急事態宣言下のテレワークで、「テレワーク経験のある管理職」の約7割が、部下とのコミュニケーションが取れたと回答。「テレワーク未経験の管理職」(52.7%)より15ポイント高い結果になった
・緊急事態宣言下のテレワークで、「テレワーク未経験の管理職」の約4割が、部下とのコミュニケーションの「時間」と「頻度」ともに減ったと回答。いずれも「テレワーク経験のある管理職」よりも13ポイント高い傾向が見られた。その一方で、部下とのコミュニケーション頻度が増えたのは、「テレワーク経験のある管理職」(37.0%)。「テレワーク未経験の管理職」(24.3%)より12.7ポイント高い結果となった
・緊急事態宣言下でのテレワーク中、半数の「テレワーク未経験の管理職」は部下とのコミュニケーションはメールが中心。一方で、「テレワーク経験のある管理職」のコミュニケーション手段は多様性があった
・「緊急事態宣言下」でのテレワークで、「テレワーク経験のある管理職」が部下とコミュニケーションをとるために行った工夫は、「部会・課会(オンライン)」(62.3%)、次いで「個別面談」(54.7%)。いずれの項目も「テレワーク経験のある管理職」のほうが「テレワーク未経験の管理職」より15ポイント以上高かった
・テレワークのメリットとして、「テレワーク経験のある管理職」の50.0%が「業務効率の向上」を挙げたが、「テレワーク未経験の管理職」では30.0%にとどまり、20ポイントの差が出た
・今後のテレワークについて、「テレワーク経験のある管理職」の9割以上が自身・部下ともに継続意向を示す一方で、「テレワーク未経験の管理職」のテレワーク継続意向は約7割にとどまり、約15ポイントの差が出た
・最適なテレワーク頻度について、「テレワーク経験のある管理職」においては、「週4日以上」「週2~3日」がともに44.7%で最多。「テレワーク未経験の管理職」は、「週2~3日ほど」が43.7%で最も多かった。全体では、緊急事態宣言下にテレワークを経験した管理職は、週2日以上のテレワークが最適と考えている傾向が見られた