UZUZは、第二新卒・既卒(フリーター)として転職活動中の20代男女を対象に就職/就職活動に関する実態調査を実施し、結果を発表した。調査期間は2020年8月12日~9月23日で、回答数は666名(内訳:第二新卒385名、既卒281名)。
既卒として就職活動を行う281名のうち、就職活動が「順調」と回答した人は0.7%、就職活動に「苦労している」と回答した人が48.0%という結果になった。
第二新卒として転職活動を行う385名の中で「順調」と回答した人は0.8%、転職活動に「苦労している」と回答した人が50.1%となり、前回とほぼ同様の結果となった。
さらに在職者と離職者で分けてみたところ、転職活動が「順調」と回答した在職者は1.4%。離職者は0%という結果になった。一方で「苦労している」と回答した在職者が38.1%なのに対し、離職者は64.6%と大きく差が開く結果となった。
コロナショックにより求人数が減少したことから転職ハードルが高くなっており、離職してから転職活動をしている求職者は苦労していることが分かる。また、業績悪化により退職を余儀なくされた求職者も存在しており、在職中の求職者と比べ、離職したことで転職活動のスタート時点から心理的な負担を強く感じていることも考えられる。
第二新卒として転職活動を行う人のうち、現在離職中の175名に退職を決めた一番の理由を聞いたところ「将来の目指す方向に近づくため(18.9%)」が最多の回答となった。次に「人間関係がよくなかった(13.1%)」が続いた。
第二新卒として転職活動を行う人のうち、現在在職中の210名に転職を考えている一番の理由を聞いたところ、「将来の目指す方向性に近づくため(25.7%)」が最多と離職者同様の結果となった。3位の「年収が低いため(10.0%)」は離職者の回答ではランク外と、大きく差がつく結果となった。前回の結果と比べ、「業績の悪化(前回3.5%、今回5.2%)」が微増しているものの、前回9位だった「会社都合による退職」は今回はランク外という結果だった。
また、今回離職者の回答で多かった「パワハラやセクハラ(7.4%)」や「体調を崩した(6.9%)」は在職者ではランク外という結果になった。
離職者と在職者で差が出た回答には、「年収が低いため」「パワハラやセクハラがひどかったため」「体調を崩したため」があった。このことから、待遇面を向上させたい場合の転職はそこまで急ぐ必要がないため、働きながら活動するのに対し、ハラスメントや体調不良のようにすぐに対応が必要なケースでは、一度離職してから活動する傾向があることが分かった。
また、退職理由の調査でいつも上位にくる「将来の目指す方向に近づくため」「人間関係がよくなかったため」はコロナショックの影響も特になく、転職の要因となっている。
第二新卒として転職活動を行う人が、次の就職で一番希望する条件は「土日休み(27.0%)」となり、前回よりも約5%増加という結果になった。次いで「社風(10.9%)」「福利厚生(9.4%)」「金銭面(6.8%)」が続いた。
退職理由では「将来の目指す方向性に近づくため」が最多だったのに対し、次の就職で希望する条件では「理想のキャリアパス(3.4%、10位)」がそこまで選ばれていないことから、第二新卒が考える「将来の方向性」とは「仕事(キャリア)」よりも「働き方(待遇)」を重視していることが分かる。
一方、既卒として就職活動を行う人が、次の就職で一番希望する条件は「土日休み(17.4%)」、次いで「福利厚生(12.1%)」「社風(11.7%)」という結果になった。
将来の展望については、第二新卒・既卒共に「仕事とプライベートを両立したい(ワークライフバランスを保ちたい)(25.4%、20.8%)」が最多の回答となった。
第二新卒として転職活動を行う人のうち、在職中の210名に現在の1か月あたりの残業時間を聞いたところ「基本的に残業はない(30.5%)」が最多であり、前々回から前回、今回と、徐々に回答が微増する結果となった。
また、「60時間以上(4.3%)」が前回の約半分に減少した一方で、「20時間〜40時間(28.6%)」が前回より7%以上増加していることが分かった。