今月の注目書籍
4位にジャンプアップした『さよならオフィス』は10月の新刊。コロナ禍でリモートワークを実施する企業が増加した流れで、一時、オフィスを解約する企業が話題になった。しかし、オフィスの必要/不要を考えることは、会社組織の運営を見直すことにつながる。働き方の多様性の実現、従業員の成長とエンゲージメントの向上、生産性の向上などをこれからどう実現していくのか。本書もオフィスの扱いを通して、これを問うているように思える。
13位の『パワハラ問題―アウトの基準から対策まで―』も10月の新刊。意識的にしている場合は論外だとしても、無意識に、むしろ良かれと思ってとった言動が該当する場合も多いのがパワハラの恐ろしいところである。本書はパワハラの基礎知識から6つの行為類型、パワハラをしないための5つの心得などを示してくれる。また、テレワークでのハラスメント「テレハラ」など、最新のケースも採り上げている。
23位の『IT人材が輝く職場 ダメになる職場 問題構造を解き明かす』は沢渡あまね氏の新刊。引く手あまたで採用が難しいIT人材だが、採用してもすぐに転職されてしまう場合も少なくない。本書は、IT人材が定着しない環境=アンチパターンを紹介して、その原因を明らかにし、対策を教えてくれる。IT人材の定着というだけでなく、組織を別の角度から見て、組織の悪習を見つけるきっかけを与えてくれそうな一冊だ。
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1位から50位までの全体ランキングについては次のページに掲載している。なお、前月順位についてはデータ取得の方法・仕様により変動する場合がある。