学情は、22卒採用の選考に関して、企業の人事担当者にアンケートを実施し、結果を発表した。調査期間は2021年1月5日~1月31日で、有効回答数は2394件。
面接などの選考の開始時期は、「3月」が41.3%で最多となった。採用広報解禁前にあたる、「2月」までに選考を開始している企業は27.7%で、21卒採用(新型コロナウイルス感染拡大前の2020年1月に調査を実施)と比較すると1.9ポイント増加した。
面接の「対面」と「オンライン」の実施比率は、「対面のみ」が25.1%で最多となった。このことから、面接は「対面」での実施を重視する企業が多いことが分かった。次いで、「対面とオンライン同割合」が22.2%で続いた。また、「オンラインのみ」は5.2%にとどまった。
面接形式の決定基準は、「一次や最終など、選考の段階によって」が66.1%で最多。次いで、「学生の希望に応じて」46.7%、「学生の居住地に応じて」40.4%と続いた。選考段階や学生の状況に応じて、「オンライン」と「対面(リアル)」を決定していることが分かった。
選考において「エントリーシート」を実施する企業は38.3%で、21卒採用(新型コロナウイルス感染拡大前の2020年1月に調査を実施)と比べ、4.6ポイント増加した。
エントリーシートの提出方法は「Webで提出」が80.6%で、2021年卒採用比15.2ポイント増加。次いで、「手書きのものを郵送」が29.4%で、2021年卒採用比2.8ポイント増加した。「セミナーで渡し当日回収」と「事前に書いたものをセミナーで回収」は、それぞれ5.0ポイント以上減少している。WebセミナーやWeb面接の実施が増加し、学生を知る手段を増やすために、「エントリーシート」を選考に導入する企業が増加していると推察される。
今回の調査結果について、学情 営業部門担当執行役員 歌津智義氏は次のように述べている。
「企業は面接の実施形式について、『対面』を重視する傾向が明らかになった。25.1%の企業は、面接の実施形式を『対面』のみと回答。『オンライン』と『対面』の比重について、『オンラインの実施比率が高い』とした企業が28.0%なのに対し、『対面の実施比率が高い』とした企業は49.9%となっている。コロナ禍で、2021年卒採用(現在の4年生の採用)では、多くの企業が面接の『オンライン化』に舵を切った。『オンライン』へのシフトが急速に進み、多くの企業が『オンライン』での選考を経験するなかで、『オンラインでできること』『対面(リアル)のほうがいいこと』が明確になってきている。採用活動では、相性や適性を確かめ、相互理解を図るなど、深いコミュニケーションが求められることから『対面(リアル)』に回帰する企業が増えていると言える」(歌津氏)
調査詳細URL:https://service.gakujo.ne.jp/data/jobmarket/company202103-3