パーソルキャリアは、同社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」において、2021年3月の転職求人倍率をまとめた「doda 転職求人倍率レポート」を発表した。
2021年3月の転職求人倍率は、前月比-0.06ポイントの1.86倍となった。求人数は前月比98.4%、前年同月比79.3%となった。また、転職希望者数は前月比101.3%、前年同月比108.0%だった。
業種別では、「その他」を除く8業種のうち、「IT・通信」「メディア」「メーカー」の3業種で前月より求人数が増加した。求人の増加率が最も高かったのは「メディア」(前月比105.8%)、次いで「IT・通信」(前月比101.1%)だった。職種別では、11職種のうち「企画・管理系」「技術系(メディカル)」「技術系(建築・土木)」「専門職」「クリエイティブ系」の5職種で求人数が前月より増加した。求人の増加率は、高い順に「専門職」(前月比107.2%)、「クリエイティブ系」(前月比103.3%)となった。
doda編集長の喜多恭子氏は、今夏の調査結果について次のように分析を述べている。
「3月の求人数は前月比で微減となりました。すでに募集をしているポジションの充足に力を入れる企業が多かったことが要因として考えられます。一方、転職希望者数は昨年同様、前月比で微増し、前年同月比では10か月連続で増加しました。
4月の求人数は、横ばいまたは微増で推移し、転職希望者数は引き続き増加する見込みです。また、2021年度の採用は、新型コロナウイルス感染拡大以前と同様、新卒採用が落ち着く5月の連休明けから本格化が見込まれます。引き続きDX・5G・情報セキュリティなどの分野のニーズは高く、IT企業の採用意欲は変わらず高い状況が続きそうです。加えて、それらのニーズを背景とした半導体需要の高まりを受け、半導体メーカー・自動車メーカーなどで採用を強化することが予想されます」(喜多氏)