ビズリーチは、同社が運営する転職サイト「ビズリーチ」において、ビズリーチ会員(平均年収740万円、平均年齢40歳 ※2021年1月末時点)を対象に、キャリア観に関するアンケートを実施し、結果を発表した。調査期間は2021年3月29日~4月4日で、有効回答数は775件。
新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年以降で、約8割のビジネスパーソンの勤め先で働き方に変化があったことが明らかになった。具体的な変化としては、「リモートワークが可能になった(今後なる予定)(85.2%)」「業務におけるデジタル化(DX)が進むようになった(31%)」「フレックスタイム制になった(今後なる予定)(15.1%)」などが挙げられた。柔軟な働き方やDXによる業務効率化の影響で、ビジネスパーソンの多くは、時間的な余裕ができたのではないかと推測される。
また、約1年続くコロナ禍を経て、66.2%の人のキャリア観に変化があったことが明らかになった。なお、変化があった人のうち4人に1人は「大きく変化があった(26.3%)」と回答。2020年4月に実施したアンケート結果では、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて自身のキャリア観に大きく変化があったと回答した人は全体の1割だったことから、長引くコロナ禍が、より多くのビジネスパーソンのキャリア観に影響を与えていると考えられる。また、自身のキャリア観の変化に最も影響を及ぼしたこととして、「働き方の多様化(リモートワークや副業・兼業の解禁など)(40.6%)」「転職(22.8%)」「新型コロナウイルス感染症の拡大による経済環境の悪化(16.2%)」などが挙げられた。
働き方が多様化し、変わり続ける時代において、9割以上が「主体的なキャリア形成が重要(98.5%)」と回答した。重要と回答した人のうち、主体的なキャリア形成のために取り組んだことを尋ねたところ、「転職サイトへの登録(ビズリーチ含む)(66.1%)」「ヘッドハンターとの面談やコーチングの受講(38.5%)」「スキル向上目的のセミナーや講座への参加(25%)」などが挙げられた。一方、「取り組んだことは特にない」と回答した人はわずか5%にとどまり、コロナ禍において、多くのビジネスパーソンが主体的なキャリア形成のために具体的な取り組みを行っていることが明らかになった。
「キャリア観の変化」に関するフリーコメントは次のとおり。
- 考える時間が増えたことで、キャリア自体を再考するようになった
- 自分の仕事の成果の振り返りと要約をし、専門分野の勉強を始めた
- 通勤時間がなくなったことで時間ができたので、副業・兼業を検討している
- 専門領域における知識習得のため、通信で学べる大学へ編入した
- コロナ禍のなか、改めて会社の考え方を認識し、転職エージェントに登録した
- 企業のリストラと収益縮小により、転職市場のヒアリングと他業界の動向調査を始めた