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HRzine Academy(エイチアールジン・アカデミー)は、普段の業務の中では身に付けることが難しい「人事のスキル」を、各分野の第一人者やエキスパートが解説・指導してくれる特別な講座です。広く重くなり続ける人事の役割を果たしていくためにも、最高のスキルを本講座でぜひ習得してください。

過去の開催実績

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

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HRzine Day 2021 Summer

2021年7月20日(火)12:30~17:00

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人事労務管理システム<br>主要製品スペック一覧 2021

人事労務管理システム
主要製品スペック一覧 2021

人事業務の効率化さらには戦略人事の実行に欠かせないHRテクノロジー。その主な製品の機能を分野ごとに比較できる資料群です。製品検討の参考資料としてご活用ください。

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タレントマネジメントシステム<br>主要製品スペック一覧 2021

タレントマネジメントシステム
主要製品スペック一覧 2021

採用管理システム<br>主要製品スペック一覧 2020

採用管理システム
主要製品スペック一覧 2020

イベントレポート《人材育成》| マネージャーを育てる

マネージャーは育成ではなく伴走で伸ばすメルカリ、彼らに求める3つのチームマネジメントスキルとは


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 株式会社博報堂コンサルティングの社内カンパニーであるHR Design Lab.が主催する対談イベント「HR RUNNERS」。毎回、HRの前線を走る第一人者をゲストに招き、HR Design Lab.代表 兼 博報堂コンサルティング 執行役員 楠本和矢氏が、「べき論だけではうまくいかない現場のリアル」に迫る。第10回のゲストは株式会社メルカリ 執行役員CHROの木下達夫氏。「今後のあるべきマネージャー教育」をテーマに語った。

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木下 達夫

木下 達夫(きのした たつお)氏
株式会社メルカリ 執行役員CHRO
P&Gジャパン人事部に入社し採用・HRBPを経験。2001年日本GEに入社、北米・タイ勤務後、プラスチックス事業部でブラックベルト・HRBP、2007年に金融部門の人事部長、アジア組織人材開発責任者を務めた。2011年に8ヶ月間のサバティカル休職取得。2012年よりGEジャパン人事部長。2015年にマレーシアに赴任し、アジア太平洋地域の組織人材開発、事業部人事責任者を務めた。2018年12月にメルカリに入社、執行役員CHROに就任。

楠本 和矢

楠本 和矢(くすもと かずや)氏
HR Design Lab.代表 兼 博報堂コンサルティング 執行役員
神戸大学経営学部卒。丸紅株式会社で、新規事業開発業務を担当。外資系ブランドコンサルティング会社を経て現職。これまでコンサルティングプロジェクトの統括として、クライアント企業に深くコミットするアプローチのもと、多岐にわたるプロジェクトを担当。現在は、HR Design Lab.代表として、「マーケティングとHR領域の融合」をテーマに、現場での実践に基づいた様々なHRソリューションを開発提供。特に、組織の創発力強化・生産性向上を目的とした取り組みに注力。

メルカリが人材育成の考え方を「70:20:10」にシフトした理由

楠本和矢氏(以下、楠本) マネージャー教育の具体的な話に入る前に、木下様の人材育成における哲学について伺いたいです。

木下達夫氏(以下、木下)  “いかに人のポテンシャルを引き出すか”という、人事の仕事のやりがいにも通じると思うのですが、私自身20年以上、人事をしてきた中で、多くの人が当初の想定以上の力を発揮する姿をたくさん見てきました。まさにそれこそがマネージャーの役割でもありますよね。マネージャーがメンバーのリミッターを外してあげることで、その人の力がグッと引き出され、当初は思っても見なかった大きな成果を上げたり、より大きなロールに挑戦したりできるようになる。ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源の中で、ヒトという要素は最も変動幅が大きいところですし、そこに関わっていけるのは、本当にやりがいのある面白い仕事だと思っています。

楠本 リミッターをうまく外してあげないと、パニックになってしまうこともありますからね。

木下 そうなんです。「70:20:10」という育成の考え方をメルカリでも活用していきたい考えです。例えば、サッカーがうまくなりたいときに、どれほどテキストを読んだり動画を見たりしたところで、うまくはなりませんよね。やっぱり自分でやってみるしかない。失敗しても何度もトライしながら学んでいくのが大原則です。けれども、100%すべてトライしながら学ぶというのも効率が悪い。ある程度は、上手な人から教えてもらったり、周りからのフィードバックがあったりしたほうがいいですよね。これを仕事に当てはめると、70%は実際に仕事をしながら学び、20%は一緒に働く仲間同士で学び合い、残りの10%はルールのような知識として必要なことを学んでもらう。育成においては、この「70:20:10」をいかに設計していくかという発想を大事にしています。

楠本 20のところはコミュニケーションということですよね。

木下 人間はソーシャルな生き物なので、自分の中で悶々としているよりは、誰かと話すことでグッと腹落ちするんですよね。学ぶことを楽しめる要素として20があるのかなと思っています。楽しんで学んでいるときのほうが、学びのスピードは速くなりますから。この20をうまく組み込むことで、学びの効果がより高くなると思います。

 正直、2年前くらいまでのメルカリは「70:20:10」じゃなくて「仕事=100」だったんですよ。そこから組織がスケールしていく中で、まずはマネージャー研修の強化をタスクにして、半年間の「タスクフォースチーム」を作りました。そこですごく成果が出たので、昨年ラーニングデベロップメントチームという組織を新たに創設しました。

楠本 「仕事=100」から変えないといけないと思われたきっかけは、何だったのですか。

木下 これは私の考えではなく、メルカリが大事にしている価値観に基づくものだと思います。メルカリは私が入る2年前くらいまで、わずか2年で1700人の組織へと急拡大していたんですね。入社して最初のうちは刺激が多くてよいのですが、2〜3年経つと成長カーブがなだらかになり、コンフォートゾーンに入ってしまう。もともとメルカリに入ってくる方々は成長意欲が高いので、成長が鈍化してきたと感じたら、メルカリを去って、よりアーリーステージの企業へ転職してしまうんです。成長機会はもう食べ尽くしたと思われてしまうとリテンションが難しくなるので、「社内でもまだまだ成長機会はある」と思ってもらえる制度設計が必要なステージに来ていた、というのが1つ目のきっかけです。

 2つ目のきっかけは、我々が3か月おきに取っているエンゲージメントサーベイにおける「eNPS(Employee Net Promoter Score)」です。自分の会社を他の人に勧めたいと思うかどうか、従業員のロイヤルティを可視化する指標ですね。これに最も相関性の高い項目が「成長実感」なんです。

 これらを統合して考えると、「成長機会を増やすことが会社全体のエンゲージメント向上につながり、学びを誘発する仕掛けを意図的に作っていくことの重要度が高まっていた」というのが、「70:20:10」を大切にしたい理由です。実際、メルカリの中での成長機会は多いんですよ。おかげさまで事業の業績もすごく伸びているし、新しいプロジェクトや新規事業もいろいろと立ち上がっている。その中で、成長機会があることを知らずにいるというのは、本人にとっても会社にとっても、すごくもったいないことですよね。

楠本 トップから「こんな機会があるよ」と言われるよりも、マネージャー同士でコミュニケーションを図って気づいていくほうが、説得力は増しますよね。

木下 それはそうですね。我々が大切にしているバリューとして、「Go Bold:大胆にやろう」「All for One:全ては成功のために」「Be a Pro:プロフェッショナルであれ」の3つがあります。 “ミッションとバリューに共感しているか”を採用基準にしていて、そこに共感した人たちが集まっている組織なので、「仲間同士で力を合わせることは当たり前だ」という感覚が根付いている。私が前職でいたGEも、世界的にバリューの浸透を徹底していることで有名ですが、メルカリのほうがバリューの浸透度は高いんですよ。入社して驚きました。採用から始まり、入社オリエンテーション、目標設定、1on1のフィードバックやチームミーティング、そして評価まで一貫してバリューが語られているんです。「バリュー賞」というアワードまであって。「パフォーマンスと同じくらいバリューの体現を重要視する」と伝えています。

楠本 素晴らしいですね。

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マネージャーも「Go Bold」であるために大切にしていること

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://hrzine.jp/article/detail/3296 2021/07/02 16:27

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