iCAREは、同社のクラウド健康管理システム「Carely」において、新型コロナワクチンの接種歴および毎日の体温を記録・管理する新機能「COVID-19対策機能」を、8月2日より提供開始する。職域接種の加速により、働く人へのワクチン接種が進んでいることに伴い、Carelyを導入している企業では、自社の従業員のワクチン接種歴を個人情報保護に配慮しつつ収集・保管できる「COVID-19対策機能」が利用可能となる。併せて、出勤時の体温を従業員から収集する機能も提供予定。新型コロナをきっかけに増え続ける人事・産業保健スタッフの健康管理業務を効率化しつつ、企業としての労務リスクを軽減する。
これまでも企業の健康管理において感染症対策は重要だったが、ニューノーマルな働き方への変化が求められている現在、従業員としては健康で安全に働けるオフィス(職場環境)かどうかが大きな関心事になっている。そのため、企業の人事・総務部門には従来の感染症対策に加えて、ワクチン接種歴や体温を適切に収集・保管する体制作りが求められている。
一方で、新型コロナワクチンの接種は努力義務であり、国民への強制ではない。ワクチン接種歴や出勤時の体温などの健康情報は、個人情報であるため企業の利用には制限が課される。企業として安全なオフィスであることを証明するために、個人情報保護へ配慮した接種歴・体温の管理体制を築くことは経営上の課題でもあった。CarelyのCOVID-19対策機能は、この経営上の課題を、人事の負担を増やすことなく解消できるという。
CarelyのCOVID-19対策機能は、健康で安全なオフィスであることを証明する方法の一つとなる。すでにCarelyを導入している企業では、従業員のマイページを通じて次の情報を収集・保管できる(8月以降、順次提供を開始)。
- ワクチン接種日(1回目)
- ワクチン接種日(2回目)
- ワクチン接種に関するメモ
- 出勤時の体温
収集した情報は、従業員の健康管理を担当する人事労務・産業保健スタッフ(産業医・保健師等専門家)のみがアクセスできる。また、体温の記録漏れを防ぐため、システムログイン時にリマインドされる。
なお、同社ではワクチン接種について不安・疑問を抱える従業員向けの相談窓口の設置(リモート保健師オプション)も提供。副反応や持病へのリスク判断は個別性が高く、人事だけでの判断は困難である。そこで、医学的知見を持つ保健師・看護師に対して、従業員が直接相談できるようにするとしている。