第二新卒・既卒を中心に就業支援サービスを行うUZUZは、第二新卒・既卒の就職活動におけるSDGsの影響を調査し、結果を発表した。調査期間は2021年6月23日~10月8日で、有効回答数は1803名(既卒者:592名、第二新卒者:1211名)。
既卒・第二新卒として就職活動中の20代男女に、SDGsの理解度について尋ねたところ、次の結果となった。
- 詳しく内容を説明できる(既卒3.1%、在職者/第二新卒2.6%、離職者/第二新卒2.8%)
- ある程度の内容は分かる(既卒41.2%、在職者/第二新卒47.2%、離職者/第二新卒38.1%)
- 聞いたことはあるが、内容までは分からない(既卒38.2%、在職者/第二新卒40.4%、離職者/第二新卒42.5%)
- 聞いたことがない(既卒17.5%、在職者/第二新卒9.8%、離職者/第二新卒16.7%)
既卒・第二新卒として就職活動中の20代男女に、就職・転職活動において企業のSDGsへの取り組みが志望度に影響するかを質問したところ、次の結果となった。
- とても影響がある(既卒5.6%、在職者/第二新卒4.0%、離職者/第二新卒5.7%)
- 少し影響がある(既卒29.5%、在職者/第二新卒29.7%、離職者/第二新卒26.7%)
- あまり影響がない(既卒41.8%、在職者/第二新卒47.0%、離職者/第二新卒39.3%)
- 全く影響がない(既卒23.1%、在職者/第二新卒19.4%、離職者/第二新卒28.3%)
既卒・第二新卒ともに「(とても・少し)影響がある」との回答が30%強にとどまる一方で、「(あまり・全く)影響がない」との回答はその約2倍にのぼることが分かった。
「とても影響がある」「少し影響がある」と回答した理由(一部抜粋)
- 国際社会で求められていることなので取り組むべきだと思うから。
- 社会的な取り組みに前向きな姿勢や変化に柔軟な印象があり、とても共感できるため。
- 社会に貢献している会社は信頼できるから。
- 企業が社会に対しどのような価値を提供できるかといった視点は今後、その企業が生き残る上で重要だと思うため。
- SDGsに取り組むことが重要視されている世の中で、SDGsに取り組んでいるという形だけでも企業としての日本での存在価値が高いように思う。また、必ずコストがかかっているはずなので経済的な面でもSDGsに取り組める余裕のある企業として他企業と比べたときに印象が変わる。しかし、SDGsに取り組んでいるから良い会社だと思って志望動機に関わるかといえば全くそうではないため。
「あまり影響がない」「全く影響がない」と回答した理由(一部抜粋)
- まだあまり理解できていないため。
- その他の条件のほうが自分自身にとって重要であるため。
- 体裁だけ、形だけの取り組みが非常に多いため。
- 国連が策定したSDGsを達成することと、私個人が仕事で何かを達成することにあまり関連性を見出せないから。
- 実務とは関係ない要素だと感じるから。
- イメージ向上のために取り組んでいる企業が多い印象があり、取り組みの有無で推し量ることはできないと考えるため。
- 社会情勢としての部分と企業が行っている一つの取り組みとしての部分で気にしたほうがいいのは理解できるが、就業を目的としたとき、それが志望度に影響するかと言われると関係しないため。
- それ以上に検討したい要素が多いため。
- 転職活動でそれほど重視する内容ではないため。
上記から、「あまり・全く影響がない」と回答した理由は「企業のSDGsへの取り組みは、実際の業務や就労条件に関連性がない」と考えている人が多いことが分かった。新卒就活と比較した際、一度社会人として就業した経験や、学校を卒業しフリーターや既卒という立場になった焦燥感からか、より現実的な企業選びをしている様子がうかがえる。第二新卒・既卒としての就職活動におけるSDGsとは、抽象的で自分との距離が遠いテーマだと感じているのかもしれない。
既卒・第二新卒として就職活動中の20代男女に、SDGsの17の目標において、選考企業の志望度に特に影響を与える項目(最大3つまで)について尋ねたところ、以下の結果となった。
また、「あなたが考える持続可能な働き方とは何ですか?」という質問には次のような回答が挙がった。
- ワークライフバランスがとれた働き方
- 人それぞれ自分の守りたいもの(プライベートなのか、給料なのか、など)を守りながら働き続けられること
- 心と体が健康で働き続ける人が多いこと
- ストレスを抱えて心が病んでしまう人を少しでも減らし、生き生きと仕事を楽しみ働ける人材を増やすこと
- 働きがいと会社の成長が同時に実現できること
- ライフスタイルの変化があっても、働き続けられる環境を整えたり、協力し合える働き方
- やらされていると思う働き方ではなく、やりたいと思える働き方
- すべての人が主体的に物事に取り組める環境があること
- 仕事だけにすべてを注ぎ込むのではなく、自分の時間をある程度確保することで、仕事もプライベートも充実させ、無理のない範囲で自己の最大限の力を発揮するという働き方
- 社会に価値を与えることができていると認識しながら働けること
- 利益追求だけでなく、未来を考えた再現性のある働き方
- ただ働き続けるのではなく人生を充実させるための1つの手段として働くこと、無理しないこと、状況や時代に合わせて柔軟に働き方を変えていけること
既卒・第二新卒として就職活動中の20代男女に、現在の就職活動の状況を尋ねたところ、以下の結果となった。
- かなり順調(既卒0%、在職者/第二新卒0%、離職者/第二新卒0.2%)
- どちらかと言えば順調(既卒2.2%、在職者/第二新卒2.9%、離職者/第二新卒3.8%)
- どちらかと言えば苦労している(既卒18.9%、在職者/第二新卒22.4%、離職者/第二新卒31.4%)
- かなり苦労している(既卒34.6%、在職者/第二新卒10.8%、離職者/第二新卒27.8%)
- 分からない(既卒44.3%、在職者/第二新卒63.8%、離職者/第二新卒36.8%)
第二新卒として転職活動中の20代男女に、現在転職を考えている理由について尋ねたところ、次の結果となった。
第二新卒として転職活動中の20代男女に、現在の1か月あたりの残業時間を聞いたところ「20時間以下(30.9%)」と回答した人が最多となった。 ▼sub4.png