学情は、20代の仕事観や転職意識をひも解くために、同社が運営する20代専門の転職サイト「Re就活」へのサイト来訪者に対してWebアンケートにより「転職理由」に関して調査した。調査期間は2021年9月1日~15日で、有効回答数は488名。
転職には、「年収アップ」を実現する手段と捉えられている側面もある。同社は、転職において年収が重視されるのは20代でも共通しているのかを知るために、20代の転職理由と、転職における年収の優先度に関して調査した。
転職理由は「給与・年収をアップさせたい」が最多。次いで、「もっとやりがい・達成感のある仕事がしたい」が続いた。3番目に回答を集めた項目については、社会人経験3年以上の20代(ヤングキャリア)が「自身の市場価値を高めたい、ステップアップしたい」、社会人経験3年未満の20代(第二新卒)が「残業を減らしたい、休日を確保したい」となっている。社会人経験を積んだ20代後半は、ステップアップのための転職を希望し、第二新卒にあたる20代前半は働く環境の改善を求めて転職活動をしていることが明らかになった。
また、転職後の希望年収について、社会人経験3年以上の20代(ヤングキャリア)は、約半数が「400万円以上」を希望。「500万円以上」を希望する割合も28.4%に上った。その一方で、社会人経験3年未満の20代(第二新卒)は33.8%が「301万円~400万円」と回答。「400万円以上」を希望する割合は30.6%にとどまった。同じ20代でも、社会人経験年数に応じて希望年収が異なることが分かる結果となった。
転職において、社会人経験年数3年以上の20代(ヤングキャリア)は約6割が年収アップを希望。年収アップを希望するヤングキャリアの中で最も多い年収アップ幅は「51~100万円」であった。対して、社会人経験3年未満の20代(第二新卒)は、年収アップを希望する割合は51.1%にとどまった。年収アップを希望する第二新卒の中で最も多い年収アップ幅は「~20万円ほど」となっている。また、第二新卒では「仕事内容や他の条件がよければ、多少年収が下がってもよい」29.8%、「現在の年収と同等でよい」19.1%と、「年収ダウン」や「年収の現状維持」を許容する項目も回答を集めており、20代前半は20代後半と比較すると、転職において年収アップを優先していないことが分かった。