エンワールド・ジャパンは、事業拠点地域以外からのフルリモートワークを前提にした人材の「リモート雇用」に関するアンケートを実施した。
同調査は全国の企業を対象に、インターネットにおいて11月11日~18日の期間で行われた。有効回答数は230社。なお、回答者は外資系企業社員が43%、日系企業社員が56%であった。
5割の企業がリモート雇用実施・検討中、日本国外からの雇用も進む
フルリモートワークを前提にした、事業拠点地域以外からの「リモート雇用」に関する質問では、全体で約半数の企業が「行っている」(33%)または「まだ行っていないが、検討中」(16%)と回答。外資系企業と日系企業では9ポイントの差があった(外資系54%/日系45%)。
リモート雇用地域の最大範囲については、「日本全国(国内であれば制限なし)」(46%)が最多で、次いで「特に定めていない」(30%)という結果となった。また、「日本国外(時差4時間未満)」(1%)と「日本国外(時差4時間以上)」(4%)が合計5%と、国外からの雇用が進む企業も見受けられた。
リモート雇用を行う理由の第1位は「事業拠点地域外から優秀な人材を獲得するため」
リモート雇用を行う理由は、「事業拠点地域以外から優秀な人材を獲得するため」(72%)が最多となり、全体の約7割を占める結果となった。
また、「その他」においては「フルリモートが大きな問題で無いことの認識が共有された」という回答もあり、コロナ禍でのリモートワーク導入期間中に得られた実績が、リモート雇用を後押していることがうかがえるという。
リモート雇用の最大の課題は「従業員の健康・メンタルヘルスのフォロー」
リモート雇用時の課題に関しては、「従業員の健康・メンタルヘルスのフォロー」(46%)が最多で、従業員のヘルスチェックの課題が大きいことがうかがえるとしている。
加えて、「研修やオンボーディングのオンライン実施による内容理解・定着の低下」(30%)や「従業員の帰属意識の低さ(離職しやすい)」(25%)といった、非対面での従業員のエンゲージメントに関する課題が続く結果となった。
オフィスの縮小・撤退は3割未満、昨年の6%から増加
新型コロナの影響を理由としたオフィスの撤退・縮小に関しては、約3割の企業が「撤退・縮小を行った」と回答し、昨年7月に実施したアンケート調査での6%から増加していた。また、縮小した企業の中では「1%以上30%未満、撤退・縮小した」(15%)が最多という結果になった。
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