マイナビが運営する総合転職情報サイト「マイナビ転職」は、正社員(会社員・公務員)のワーキングマザー800名を対象に行った「ワーキングマザーの働きやすさに関する意識調査」の結果を発表した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査期間:2022年2月25日~3月1日
- 調査方法:小学生未満の子供を持つ20代~40代の女性会社員(正社員)・公務員800人を対象にWeb調査を実施
- 有効回答数:800名(従業員数1000人以上/従業員数999人以下在籍の勤務先からそれぞれ400名ずつ)
男性の育休取得について調査したところ、「夫が育休を取ったことがある」と回答したのは33.1%で、全体の約3分の1となった。
「夫が育休を取ったことがない」人のうち、出産直後(8週間以内)に「夫が育休を取れたとしたら取ってほしかった」と回答したワーキングマザーは63.6%であった。年代別で見ると、20代は69.0%であるのに対し40代は57.8%と、「夫婦での子育て」に対する意識は年代によって差があることが明らかになった。出産後8週間以降についても、57.6%が育休を取ってほしかったと回答した。
夫の育休取得に対する不安を尋ねると、72.1%が「収入減少」と回答した。次いで、「夫のキャリアへの影響」(49.8%)、「夫の職場での人間関係悪化(36.1%)」という結果になった。
育休を取らなくて良かった理由(自由回答)では、「出世や昇進に響くのでは」といった会社の男性育休への理解度の低さや、将来的な給料への影響を懸念する声が見られた。30代・40代では、「家事負担がかえって増える」という回答が3割を超えた。日頃から家事負担の偏りを感じており、夫が育休を取得することでさらに家事が増えてしまうと懸念している様子がうかがえる。
夫の育休(出産後8週間以内)に期待することは、「育児分担」(82.9%)、「家事分担」(75.3%)、「自身の身体の回復・睡眠時間の確保」(66.5%)となった。なお、出産後8週間以降では「保活(保育園探しや申込準備)・入園準備の協力」(21.4%)、「自身の職場復帰がスムーズになること」(14.0%)という回答が増加。仕事復帰において、夫が協力することの必要性を感じていることが分かる。
理想の育休取得パターンを尋ねると、「妻が主に取得し夫も必要に応じて」が78.1%で最多となった。理由としては、「夫のほうが収入が高い」「昇進に関わるから」「夫一人では子供の面倒を見られない」などの意見が多かった。「夫と妻が同じくらい」(19.3%)と回答した人の理由は、「自分も仕事の責任を果たしたい」「妻は妊娠期にも休んでいる。せめて生んだ後の休みは同じくらいにしたい」「職場復帰後の負担が偏らずに済む」などで、キャリアも子育ての分担も対等にしたいという意識がうかがえた。
同調査では、ほかにも「上司や同僚の育休取得に賛成か反対か」「育休を取りやすくなる上司の言動」「ワーキングマザーとしての理想の制度や仕事のしかた」「働きやすさの点数」なども調査している。
調査結果の詳細は、「マイナビ転職 キャリアトレンド研究所」にて公開している。
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