キャリアデザインセンターは、「メンタル不調による休職」についてアンケートを実施し、その結果を発表した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査期間:2022年6月30日~7月11日
- 有効回答数:女性755名
- 調査対象:「女の転職type」会員
- 調査方法:Web上でのアンケート
Q.1職場にメンタル不調で休職している人はいる?
「女の転職type」会員に職場にメンタル不調で休職している人がいるかどうかを聞いたところ、「現在はいないが過去にいた」が最も多く46.0%だった。「現在いる」は22.3%となっており、約7割の人の職場でメンタル不調で休職した実績があることが分かった。
Q.2 メンタル不調が原因で休職したことある?
あなた自身、メンタル不調が原因で休職したことはあるかどうかを尋ねると、「休職も有給休暇も取ったことはない」が1位で51.7%だった。「休職はないが有給休暇を取ったことがある」が27.2%、「休職したことがある」も21.2%おり、メンタル不調で有給や休職に至っている人が約半数いた。
Q.3 どのくらい休職した?
Q.2で「休職したことがある」と回答した人に、どの程度休んだかを尋ねると、1位「数ヶ月程度」33.8%、2位「1ヶ月程度」19.4%、3位「1年程度」15.0%となった。約3割が半年以上と、休職が長期化していることが分かった。
Q.4 メンタル不調に陥った原因は?
メンタル不調に陥った原因は、1位「職場の人間関係」58.3%、2位「業務量の過多」41.2%、3位「職場のハラスメント」39.8%となった。その他の意見としては、「コロナ」「育児との両立」「不妊治療」などがあった。
Q.5 メンタル不調時の症状は?
メンタル不調時の症状は、1位「憂うつ」70.4%、2位「不安感」67.1%、3位「不眠」58.3%となった。その他の意見としては、「過呼吸」「頭痛」「めまい」などがあった。
Q.6 休んでいる間、不安に思ったことは?
休んでいる間、不安に思ったことはどんなことだったかを尋ねると、1位「金銭面」が50.3%となり半数が回答した。2位以降は「いつ快方に向かうか」44.5%、「職場に迷惑をかけていないか」43.1%、「社会復帰できるか」39.2%が続いている。その他の意見としては、「異動できるか」「転職できるか」などがあった。
Q.7 メンタル不調を乗り越えるために大切だと思うことは?
メンタル不調を乗り越えるために必要なことは、「十分な休息や睡眠」が82.3%で圧倒的1位だった。次いで「心を許せる人と過ごす」64.1%、「異動や転職」53.3%、「バランスのいい食事」44.2%と続いており、リラックスすることや環境を変えることが大切だと思う人が多いようだという。
Q.8 休職期間終了後はどうした?
休職期間終了後はどうしたかを尋ねてみると、「転職した」が1位で48.8%だった。2位は「元の職場に復帰した」18.8%となったが、「退職したまま働いていない」や「まだ休職中」もそれぞれ10%程度おり、いまだ休職から復帰できていない人もある程度の割合を占める結果となった。
Q.9 休職明けにあったらいいと思う制度やサポートは?
休職明けにあったらいいと思う制度やサポートは、1位「時短勤務」65.2%、2位「在宅勤務」61.5%、「業務量の調整」57.4%となった。メンタル不調に陥った原因でも、「職場の人間関係」や「業務量の過多」が上位だったため、時短などの柔軟な働き方や、職場と距離が取れる在宅勤務などが求められている実態が見て取れたという。
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