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HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

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2025年2月6日(木)13:00-18:00

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インタビュー《オフィス》| 新しい働き方との融合

ワークデイ日本法人が考え抜いた新オフィス 新しい働き⽅を加速、営業機会が増加したという声も

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 米国西海岸発のオンデマンド(クラウド)型財務管理・人財管理ソフトウェアベンダーである「ワークデイ」。働きやすさを追求する同社は、日本法人においても、2022年7⽉19⽇に東京・六本木の新オフィス移転に際し、コロナ以降の新たな働き方を意識して、さまざまな工夫を凝らしたという。どのような働き方を求め、その思いをどのようにオフィス環境づくりに反映しているのか。新しいオフィスのスペースや設備に込められた思いについて、同社エグゼクティブ・プレジデント 兼 日本担当ゼネラルマネージャー 日本法人社長の正井拓⼰氏に伺った。

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全社員からオフィスに求めるものをヒアリングした

──新しいオフィス、とても快適そうですばらしいですね。後半でそれぞれご案内いただければと思いますが、まずは新しいオフィスにつながった、御社の働き方についての考え方や文化などをご紹介いただけますか。

 ワークデイは米国西海岸発祥の会社ということもあって、自由でオープンな組織文化を有しています。さらに、事業ドメインがHCM(人材マネジメント)ということもあり、当然ながら「働くこと」についても一人ひとりの快適性や自由であることを重んじ、働きやすい環境づくりを心がけてきました。

 ただし、ベースにはそうした思いがあるとはいえ、実際にオフィスのデザインを考えるにあたり、国の商習慣や文化、職種や業務などで異なり、日本法人ならではの工夫も必要と思われました。また、オフィス移転が決まったのが、コロナ禍が社会問題化しはじめた直後だったこともあり、リモートワークやハイブリッドワークなどの新しい習慣が一般化する中で、答えが出しにくい状況にありました。

 そこで、まずは日本における「希望の働き方」を知るために、ワークメイトである全社員とラウンドテーブルを設け、1ヵ月半ほどをかけて「オフィスに何を求めるか」をヒアリングしたのです。その結果出てきた要望や理想などを、「ワークデイの組織文化としての働き方」「コロナ後の新しい働き方」に加えて3つめの指標として、オフィスのデザインを考えていきました。

正井 拓⼰氏
正井 拓⼰(まさい たくみ)氏
ワークデイ株式会社 エグゼクティブ・プレジデント 兼 日本担当ゼネラルマネージャー 日本法人社長
2020年8月より現職。日本アイ・ビー・エムにてセールスを中心にキャリアをスタートし、Pivotalジャパン エリアバイスプレジデント兼日本法人ゼネラル・マネージャー、日本マイクロソフト セールスディレクターなどを歴任。20年以上にわたり、日本企業のデータ分析やクラウド技術の活用、またそれらを用いたDXの推進に尽力している。

──組織が「ワークデイが考える働き方」と「コロナ禍による働き方の変化」、そして「社員が要望する働き方」の3つを指標として、理想のオフィスへとアプローチしていったわけですね。それではまず、「ワークデイが考える社員の働き方」からお聞かせいただけますか。

 私たちはグローバル共通で「6つのコアバリュー」を掲げています。その筆頭であり、ワークデイの最もコアな部分として考えられているのが「社員」です。社員が仕事を通じてやりがいや成長を感じハッピーになることで、顧客への提供価値が高まり、事業や組織のイノベーションが起こっていくと考えています。そこで、当社の財産である「社員」の声にできるだけ耳を傾け、一人ひとりの可能性を最大限に発揮してもらえるようサポートし、インクルーシブな組織を実現させようとしています。

 そして、コアバリューの2つめに挙げているのが「顧客サービス」であり、投資や戦略の意思決定を行う際には、お客様のニーズや課題を最優先に考えています。3つめが「イノベーション」で、中長期的な成長のために新しい職種やツールなどを積極的に導入し、戦略にも革新を取り入れています。4つ目は「誠実さ」であり、顧客にはもちろん社員やその他あらゆるステークホルダーと、オープンで誠実な意思疎通を行うことを大切にしています。さらに5つめに「楽しむ」ことも重視しており、コミュニティや全社イベントに投資するなど、ES(従業員満足度)の向上を意識した取り組みを進めています。最後の6つめは「企業価値向上」であり、ワークデイが企業として目指すものとしてあらゆる物事を集約させ、これを実現しようとしています。

ワークデイの6つのコアバリュー
ワークデイの6つのコアバリュー
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──社員を筆頭とした6つのコアバリューから、どのような制度・⽂化に結実させているのですか。

 価値観や文化の現れとして、6つのコアバリューからは方針や制度として5項目を定めています。まず「①活気に満ちた成長の場」として、優れた人材の採用はもちろん、採用後も自身がやりがいを感じて努力し、楽しみながら自己実現できる環境をつくることを大切にしています。そして、コロナ禍でリモートワークが一般化する中で「②ハイブリッドワークにフォーカス」し、顔が見えない中でのマネジメントやコミュニケーション、さらにはその鍵となる共感性のあるリーダーの育成などにも取り組んでいます。3つめは、一番のコアとなる「③社員とそのスキルが最大の資産」と考え、ワークデイのソリューションも活用しながら、スキルベースの人材戦略を行い、一人ひとりのスキルのセルフデベロップメントなどもサポートしています。また、コロナ禍に伴う補償や特別休暇、家族ぐるみの健康サポートなど「④福利厚生も手厚く柔軟に」行っており、ツールやテクノロジーの積極的な導入や、ESを専属で担う部門も新設するなどして、「⑤仕事におけるESの向上」にも取り組んでいます。

ワークデイの5つの方針・制度
ワークデイの5つの方針・制度
[画像クリックで拡大表示]

 お気づきのように、方針や制度にはアフターコロナを意識したものがすでに入っており、これまでも時代に合わせて細やかにアップデートをかけてきました。また、毎週グローバルの全社員から受けたフィードバックを、マシンラーニングやAIなどで分析・ガイドするというツールを活用して、マネージャーの対応に役立てるという仕組みを導入しています。

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

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OGURA(オグラ)

フリーランスフォトグラファー

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