リクルートは、人的資本経営をテーマとしたアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
調査の概要は以下のとおり。
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:企業で働く会社員およびアルバイト・パート(従業員規模30人以上)
- 有効回答数:1万459人
- 調査実施期間:2022年3月25日~3月30日
調査の結果については、同社は以下のように述べている。
企業の人的資本の活性度は約30~40%
人的資本経営を実現するためには、経営戦略と人材戦略の連動、人的資本投資の体系的整理、人的資本に関するデータマネジメントとその情報開示など、多くの課題がある。このような状況の中、まずは足元の人的資本の状況をつかむことが重要であると捉え、調査を実施。企業の人的資本、すなわち人材がどのような状況であるかについて、スキルや仕事・職場の観点から明らかにし、下記の状況について確認した。
- 今の部署や職場は、自分の知識やスキル・経験を活用する上で最適な配置だと感じている
- 現在任されている仕事は、自分の知識やスキル・経験を活用する上で最適な職務内容だと感じている
- 自分の仕事に関する知識やスキル・経験を言語化して他者に伝えることができる
- 現在の仕事のレベルを高めるためには、どのような知識やスキル・経験が必要かわかっている
- 将来的にやってみたい仕事に就くためには、どのような知識やスキル・経験が必要かわかっている
- 自分の知識やスキル・経験があれば仮に転職することになっても、新しい仕事を見つけるのは難しくないと思う
調査結果を見ると、「あてはまる」と回答した割合は、6項目全てで10%未満だった。「ややあてはまる」を加えた「あてはまる計」の割合は約30~40%、「あまりあてはまらない」と「あてはまらない」を合わせた「あてはまらない計」の割合は約15~25%という結果になった。
上記項目のうち1~3は、今の職場や仕事にフィットしているかどうかを示す。一方で4~6の項目は、将来の職場や仕事への展望に関するものと捉えることができる。
なお、同調査では次のような点を調査している。詳細は、リクルートのWebサイト(PDF)で確認できる。
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