ライボの調査機関「Job総研」は、「2023年 週休3日制の意識調査」を実施した。
調査の概要は次のとおり。
- 調査対象者:現在職を持つすべての社会人、JobQ(ジョブキュー)サービス登録者
- 調査条件:全国/男女/20~50代/役職別
- 調査期間:2023年5月17日~5月18日
- 有効回答数:589人
- 調査方法:インターネット調査
全体の92.3%が「無条件での週休3日制」に賛成
まず、現在の週休を聞くと「週休2日」が80.8%で最多であった。次いで「週休4日以上」が9.1%、「週休3日」が5.9%、「0日(休みなし)」が1.0%と続いた。
また、収入や労働時間の調整などがない無条件での週休3日制の賛否を聞くと、「とても賛成」44.8%、「賛成」19.4%、「どちらかといえば賛成」28.1%の計92.3%が「賛成」と回答した。「反対」7.7%の内訳は「とても反対」1.7%、「反対」1.4%、「どちらかといえば反対」4.6%であった。
賛成派に理由を聞くと、「プライベートを充実させたいから」が73.7%で最多であった。次いで「休みを増やして心身ともに余裕を持たせたいから」が67.1%、「自由時間の増加が見込めるから」が56.6%と続いた。また、反対派の理由は、「業務が停滞する可能性があるから」が66.7%で最多、次いで「同僚や上司への負担が増加する恐れがあるから」が33.3%、「人手を確保するために増員が必要になるから」が28.9%という結果になった。
「収入が減っても賛成」は約3割にとどまる
週休3日制で収入が減る場合の賛否を聞くと「反対派」が70.3%で多数派を占めた。また、役職別で見ていくと、一般社員から課長クラスまでは「反対派」がそれぞれ7割以上を占めるのに対し、「部長クラス」のみ「賛成派」が69.2%で対照的な回答結果になった。
「労働時間が増えても賛成」は約6割
週休3日制で1日の労働時間が増える場合の賛否は、「賛成派」が60.6%で多数派を占めた。また、役職別では、賛成派で最も多かったのは「主任クラス」の67.3%であった。次いで「部長クラス」が61.6%、「一般社員」が60.3%、「課長クラス」が55.0%、「係長クラス」が50.0%と続いた。最も反対派が多かったのは「係長クラス」で50.0%であった。
約9割が「仕事の意欲が上がる」と回答
週休3日制による、仕事の生産性への影響を聞くと、「とても影響する」14.9%、「影響する」30.9%、「どちらかといえば影響する」34.3%の計80.1%が「影響する」と回答した。また、生産性への影響は「とても高まる」12.7%、「高まる」31.6%、「どちらかといえば高まる」34.3%の計78.6%が「生産性は高まる派」と回答した。
次に、週休3日制による仕事の意欲への影響を聞くと、「とても影響する」18.5%、「影響する」40.2%、「どちらかといえば影響する」27.5%の計86.2%が「影響する」と回答した。また、仕事の意欲への影響は「とても上がる」19.7%、「上がる」40.7%、「どちらかといえば上がる」28.1%の計88.5%が「仕事の意欲が上がる」と回答した。
週休3日制に対する賛成と懸念についてのコメントは次のとおり。
- 良い影響もあるが悪い影響もあるため、簡単にできるものではないと思う
- 条件付きの週休3日制に魅力を感じないし生産性は上がらないと思う
- プライベート時間が増えても、年収が下がるようでは暮らしがなりたたない
- 制度自体はよいと思うけど世界に対する競争力低下につながらないかが不安
- 週休3日を実現できる業務フローの構築が必要なので困難だと思います
- 少子高齢で労働人口が減っていく中で、生産性向上の構築は重要だと思う
- 人手不足の業界では週休3日は難しそうな印象はあるので、業界や職種による
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