日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、J.H.倶楽部セミナー「個々の活躍と成長につなげるDEI浸透」の参加者を対象に、アンケート調査を実施した。
85%以上がDE&Iの取り組みを実施している
DE&Iの取り組み状況を聞いたところ、「とても力を入れて取り組んでいる」(8.6%)、「取り組んでいる」(36.2%)、「まあ取り組んでいる」(40.9%)と、85.7%の企業がDE&Iの取り組みを行っていることが分かった。
一方で、取り組んでいると回答した85.7%の企業に、DE&Iの社内浸透度を聞いたところ、「ほぼ社内全体に浸透している」という回答は7.8%であった。「ほとんど浸透していない」(30.0%)、「半数以下の社員にしか浸透していない」(44.4%)が全体の4分の3を占め、多くの企業が社員へのDE&Iの浸透度は十分ではないと考えていることが分かる。
6割が「柔軟な働き方ができる制度の整備」を行っている
DE&Iの具体的な取り組みを質問したところ、「柔軟な働き方ができる制度の整備」(60.0%)が最多であった。誰もが働きやすい環境を整える、エクイティ(公平性)に関する取り組みだといえる。次いで、「多様性を受容する組織風土づくり」(50.0%)が続いた。
また、「トップのコミットメント、メッセージ発信」(43.3%)や「経営戦略に組み込んでいる」(30.0%)など、DE&Iを重要なテーマに位置付けている企業も見られた。
課題の最多は「社員へ参画意識を高めることができない」
続いて、DE&Iに関する課題を聞くと、「社員への啓発や参画意識を高めることができない」(45.7%)が最多となった。
また、「管理職層の意識やマネジメント能力が低い」(41.0%)、「トップや経営陣の意識が低い」(34.3%)など、DE&Iに関する経営陣や管理職層のコミットメントを課題と感じている企業が多いことが分かる。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査形式:Webアンケート方式
- 調査時期:2024年2月
- 調査対象:J.H.倶楽部セミナー「個々の活躍と成長につなげるDEI浸透」参加者103名
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