マイナビは、中途採用業務のうち「採用費用の管理・運用」に携わっている人事担当者を対象に調査を行い、「企業の雇用施策に関するレポート(2024年版)」として結果を発表した。
教育訓練費の平均は344.5万円
2023年に企業が従業員に使った教育訓練費(リスキリング費用含む)は年間平均344.5万円であった。金額別では、「1~49万円」が45.5%と最も多い。業種別では、金融・保険・コンサルティングが554.1万円で最多。一方で、医療・福祉・介護は128.9万円で最も低かった。
2024年度の増減予定を聞くと、73.2%の企業が上げると回答し、2023年の教育訓練費の金額が高いほど、10%以上の高水準で教育訓練費を増加させる予定であることが分かった。
中途採用担当者の約3割が「人材の管理」「人材の評価」でAIを利用
中途採用担当者が人事業務でAIを利用した割合は、「人材の管理」(31.9%)が最多であった。次いで「人材の評価」(29.4%)が続く。4社に1社以上が人事業務でAIを利用しており、今後の利用についても全項目で7割程度が肯定的であることが分かる。
採用した社員の想定在籍期間は平均4年
中途採用担当者が想定する、2023年1年間に採用した中途社員の平均在籍期間は約4年(47.5ヵ月)であった。業種別にみると、「メーカー」は4年9ヵ月(57.0ヵ月)で最も長く、反対に「流通・小売・フードサービス」では約2年6ヵ月(30.2ヵ月)と最も短かった。
想定在籍期間の理由について、3年未満を想定する人事担当者からは「転職が当たり前の時代だから」、5年以上を想定する人事担当からは「5年以内には採用に掛けた労力を回収できるから」などのコメントが挙がった。企業側でも転職の一般化が認識され、中途採用者の再転職も見越した採用活動を行っている様子がうかがえる。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査期間:2023年12月15日~18日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:従業員数3名以上の企業において、直近(2023年1~12月)に中途採用業務を担当しており、「採用費用の管理・運用」に携わっている人事担当者
- 有効回答数:1400件
【関連記事】
・7割以上の学生がAI/DXスキルを習得できる企業は「魅力を感じる」 「文系も必須」などの声—学情調べ
・生成AIを社内システムに組み込みたい人向けの学習コンテンツをneoAIと共同で開発—アイデミー
・企業向け生成AI活用プラットフォーム「Techtouch AI Hub」β版をリリース—テックタッチ