どちらかだけでは足りない、これからの人材に求められるスキルセット
続いて、森氏はこれからの人材に必要なスキルセットの指標として、経済産業省が提唱する「デジタルスキル標準」を紹介した。これは、DXに必要な知識やスキルを全体概要からロール別に細分化して定義されたものである。急速に普及する生成AIに対応したものとして、2024年7月に改訂版が公開されており、スキルだけでなく新たなマインドセットが求められる点にも言及がある。詳細は経済産業省のWebサイトを参照していただきたい。
また、この中ではDX推進スキル標準の人材類型として「ビジネスアーキテクト」「データサイエンティスト」「サイバーセキュリティ」「ソフトウェアエンジニア」「デザイナー」の5つが挙げられている。ここで森氏が注目したのは、「データサイエンティスト」「サイバーセキュリティ」「ソフトウェアエンジニア」については従来のエンジニア育成で十分にまかなえていたが、「ビジネスアーキテクト」と「デザイナー」を育成するにはテクニカルとビジネスの両面を網羅した新たなカリキュラムが必要になってくる、という点である。
テクニカルとビジネスの両面を身に付けさせる研修とはどのようなものか。森氏はギブリーが提供している、DX人材の採用・育成・評価のためのHRプラットフォーム「Track」のカリキュラムマップを提示した。
Trackでは、基本的なプログラミング教材はもちろんのこと、先端的なデータ解析や機械学習の実装レベルでの演習、Webアプリケーションの実装まで、すべてシステムで一元管理しながら出題管理できるのが特徴だ。