若手のエンゲージメントは高い一方で、管理職(特に課長職)のスコアは低い
まず、IT業界のエンゲージメントの傾向を見るにあたって、分析方法と分析結果をお伝えします。
分析方法
当社の「エンゲージメントサーベイ」を導入している企業の中から、IT業界(広告・情報通信サービス業)の企業を抽出し、エンゲージメントスコアを分析しました。今回、分析対象としたのは合計339社です。
当社のエンゲージメントサーベイでは、エンゲージメントを左右する要因を「会社」「上司」「職場」の3つの領域に分け、さらに16の要素に分類しています。16の要素に紐づく形で詳細項目があり、回答者は詳細項目ごとに「期待度」と「満足度」を5段階で回答します。その結果から、エンゲージメントの指標である「エンゲージメントスコア」(≒偏差値)を算出しています。
分析結果
- IT業界は、他業界と比較してエンゲージメントの高い企業が多く、業界平均は全業界の平均値を上回る結果となりました。
- 要素別に見ると、「人的資源(人材の魅力)」「仕事内容」「変革活動(挑戦する風土)」の満足度が高い傾向にありました。一方で、「会社基盤(会社の安定性)」「継承活動(業務の標準化)」の満足度が低い傾向にありました。
- 業界平均として、「人的資源(人材の魅力)」や「変革活動(挑戦する風土)」は強みに入っていましたが、エンゲージメントが低い企業では弱みに入っていました。
- 階層別、年齢別に見ると、若手層(20~30代)のエンゲージメントが高い傾向にありました。
- 階層別に見ると、全体のエンゲージメントが低い企業は管理職のエンゲージメントが低く、特に課長層のエンゲージメントが低い傾向にありました。