ジェイックは、「年代別の退職状況と退職防止施策」に関するアンケート調査の結果を発表した。
最も退職している年代:1位「20代」、2位「30代」
最も退職している年代を1つ聞いたところ、「20代」が30.5%で最も多く、次いで「あてはまる年代はない」が23.5%、「30代」が20.0%、「新入社員(入社1年未満)」が9.5%、「60代以上」が9.0%、「40代」が4.5%、「50代」が3.0%と続いた。
最も退職を防ぎたい年代:1位「30代」、2位「20代」
最も退職を防ぎたい年代を1つ聞いたところ、「30代」が28.5%で最多となり、次いで「20代」が27.0%、「あてはまる年代はない」が20.0%、「新入社員(入社1年未満)」が14.0%、「40代」が8.5%、「50代」が2.0%、「60代以上」が0%と続いた。
年代別、退職を防ぎたい理由
上記の設問で、その年代を選んだ理由を聞いたところ、自由記述では次の回答があった。
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30代
- 主戦力だから
- 中堅として活躍を期待しているから
- 今後会社の中心となる年代だから
- 1番能力を発揮できる年齢層だから
- ベテランで社員の育成においても戦力になるから
- これまでの教育や経験の成果が現れ、将来の幹部候補として期待できる年代であるから
- 若手とベテランをつなぐパイプ役の年代の退職率が上がっているから
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20代
- 最も吸収率が高く、将来的にも戦力になりやすいから
- 伸びしろに期待しているから
- 将来の企業を担う人材だから
- 組織の若返りを目指しているから
- せっかくお金かけて採用しているのに、すぐに退職したらもったいないから
- やっと戦力になってきたときの退職が多いから
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新入社員(入社1年未満)
- 育てていきたいから
- 将来性があるから
- 採用、教育コストを回収できないままの退職を抑制したいから
- 社内の平均年齢が高齢化してきているから
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40代
- 長期間の経験値があるから
- 最も仕事の能率が良いから
- 企業風土もわかっており、自立、自律的に仕事ができるから
- 優秀な幹部候補が多いから
- 中堅となり、戦力として大きくなっているため今後の活躍が期待できるから
- ある程度キャリアを積み、仕事に対して自信を持ったことでキャリアアップを目指す退職が多いから
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50代
- ベテランの技術流出を防ぎたいから
- 政府の推奨があるから
年代別、効果があると思う退職防止施策
各年代に対し、効果があると思う退職防止の施策を質問したところ、全年代で「待遇面の向上(給与・福利厚生)」が最も多く選ばれる結果となった。待遇面以外の施策に関して年代別の傾向を見ると、まず新入社員や20代は「休日・休暇・労働時間の向上」「コミュニケーションの活性化」といった居心地よい環境に関する施策が、圧倒的に効果があると考えられている。30~40代でもこれらの施策は効果があると考えられているが、同時に30代になると「経営層や上司へのマネジメント研修の実施」「働きがいの向上」「キャリア形成の支援」「経営層や上司との定期的な1on1」など、徐々に個別のキャリアやマネジメントなどの要素の必要性や効果性が増してくると考える傾向がうかがえる。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名称:「年代別の退職状況と退職防止施策」についてのアンケート
- 調査対象:経営者・人事担当者
- 調査機関:アスマーク
- 調査方法:Webアンケート
- 調査期間:2024年9月22~25日
- 回答者数:200名(従業員50名以上の企業の経営者100名、従業員100名以上の企業の人事担当者100名)
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