レインは、転職経験があるエンジニアとDX人材を対象に「ITエンジニア・DX人材の転職の実態に関する調査」を実施した。
コーディングテストの実施は、志望度が「上がる」が6割以上
コーディングテストの受験が必要な場合、その企業への志望度が変わるかを質問すると、「上がる」が14.9%、「どちらかといえば上がる」が48.6%と、合わせて63.5%が志望度が上がると回答した。技術力が選考基準に入っていることはポジティブで、採用プロセスに対する納得感が高まるという。
4割が「エンジニアに対する理解がない面接官」に志望度が下がる
面接によって企業への志望度が下がった体験を聞くと、「エンジニアに対する理解がない面接官だった」が43%で最多、次いで「技術の話がまったくなかった、または的を射なかった」が21%と続いた。面接でエンジニアへの理解や技術の話がないと志望度が下がってしまうことが分かる。たとえば、技術的な質問がなく、コミュニケーション能力を過度に重視されるような面接は好まれないと推察できるという。
人材紹介エージェント利用者が企業に応募した理由
人材紹介エージェント経由で求人に応募した経験がある人に対し、応募理由を聞いたところ、「エージェントの担当者に勧められたから」が71%と最も多いことから、エージェント担当者に自社を認知してもらい、候補者に紹介してもらうことが重要だとしている。
次いで、「社名を知っていたから」が46%、「求人内容が自分の求める条件に合致していたから」が40%、「メディアやSNSで社名や商品・サービスを目にしたから」が39%と続いた。会社やサービスを知っていたことが応募のきっかけになっていることから、日々の広報活動が採用に影響を与えていることが分かる。
返信したいと思ったスカウトメッセージの特徴
ダイレクトスカウトを受け取った経験がある人に対し、返信したいと思ったスカウトメッセージの特徴を聞くと、「自分の経験が活かせるキャリアの提案があった」が33%で最多となり、次いで「何度も丁寧に連絡をくれた」が19%、「ネクストアクションが明確だった」「経歴を読み込んで送ってくれたのが分かる、カスタマイズされたメッセージ」が同率で16%と続いた。
一般的なメッセージではなく、候補者のスキルや経験に基づいた具体的な内容を含めると、候補者は自分が評価されていると感じやすくなるという。また、返事がなくても諦めずに丁寧な連絡をすることも、一定数効果があると分かった。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名称:2024年【第1弾】ITエンジニア・DX人材転職の実態に関するアンケート
- 調査概要:ITエンジニア・DX人材に、転職活動中に感じた選考体験の印象を調査
- 調査対象:転職経験があるITエンジニア・DX人材 551名
- 調査方法:調査会社モニターを用いたインターネット定量調査
- 調査時期:2024年11月アンケート調査実施
- 調査主体:レイン
【関連記事】
・転職後、7割以上がマイナスギャップを経験 要因は「組織文化や雰囲気が合わない」が最多—メルセネール調べ
・職場でのコミュニケーションは「あまり取りたくない」が約6割 RSGと調査—NEXER
・「25年はミドル人材を対象にした求人が増加」と転職コンサルタントの8割が予測—エン・ジャパン調べ