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経営・現場・人事の視点を踏まえてビジネスリーダーをつくる「戦略人事キャンバス」とは

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「戦略人事キャンバス」でビジネスリーダーを着実に育成

 では、自社に必要なリーダー像に向けて、どのような育成のアプローチが有効なのか。岡安氏は、多くの企業がリーダー育成において陥りがちな落とし穴として、「経営主導または現場主導に偏ったアプローチとなってしまっていること」があると指摘した。

 「経営主導で幹部候補生を育成する取り組みはよくありますが、現場の実態を考慮せずに実施すると、現場は『目の前の業務でそれどころではない』状態で、対象者のモチベーションが下がってしまう。一方で、現場主導でリーダー育成する場合も、経営や組織・人事のサポートなく実行すると、人員や予算が間に合わず実現が難しいでしょう」(岡安氏)

 そこで重要なのは、「経営と現場の要請を満たし、組織・人事の環境整備を通じてリーダー養成を実現すること」という岡安氏。経営・現場・人事の3つの視点を押さえてビジネスリーダー養成を実行するためのメソッドとして、「戦略人事キャンバス」を紹介した。

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 戦略人事キャンバスは次のような構図になっている。

  • 経営の視点から、将来の戦略を想定し、必要なキャリアや人材要件を定める
  • 現場の視点から、人員構成や社員の要望、実務課題といった現在の状況を把握する
  • この両者の視点から戦略人事施策の方針を定める
  • 人事の視点から制度との整合および運用の整備を行うことで、全体を支えていく

 岡安氏は、経営の視点から人材要件を定義していく手順を、次のように説明した。

 「中期経営計画を見据えた戦略想定がポイントです。その戦略を実現する主要キャリアを設定します。『この部門の部長が鍵になる』『この業務のスペシャリストが必要』といった、戦略実現の鍵となる役職・役割を定めるのです。そして、その人材に求められる行動やスキル、知識、マインドといった人材要件を作成していきます」(岡安氏)

 このようなステップを踏むことで、自社に必要な人材要件を決定できる。岡安氏は参考として、RINGNITEで定義した「ビジネスリーダーに求められる6つの人材要件」を紹介した(次図)。

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 ただし、「先述の4つのリーダー像のどれを目指すかによって、この人材要件の濃淡も変わってくる」という。

 続いて岡安氏は、現場の視点で取り組むべきことについて解説した。

 まず行うべきなのは「人材構成の把握」。タレントマネジメントシステムなどを利用し、現状の人材が得意/不得意な領域を明確にする必要がある。さらに、退職率などから将来の人員変動を予測して、補完するべき役職・役割を把握する

 そのうえで、「キャリア要請や会社への期待など将来目指したい社員の要望を把握すること、現状の業務を実行するうえでボトルネックになっている実務課題を捉えることも必要になる」という。

 戦略人事キャンバスについて最後に岡安氏は、「組織・人事の視点」について説明した。まず指摘したのは、「せっかくリーダー養成施策のいいアイデアが出てきても、実行責任が不明瞭だとやりっぱなしになってしまい、モチベーションも上がらない」ということ。

 そこで、組織規程・責任権限、人事制度をあらかじめ決めておき、評価や報酬制度とリーダー養成施策の整合を取っておくことが重要だ。たとえば、サクセッションプランを実施した後の昇格条件などは、制度との矛盾がないように整備しておかなければならない。

 また人事は、「運用ルールの整備」にも力を入れる必要がある。リーダー養成プログラムに参加した後の、異動や配属のルールが不明だと現場が混乱してしまう。また、リーダー養成がうまくいった場合の任用のルールなども想定しておかなければならない

 「組織・人事としては、制度や運用による実行支援をルール化まで含めて考えておくことがポイントです」(岡安氏)

次のページ
戦略人事キャンバスで導かれる人事施策——2つの事例

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この記事の著者

丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社RINGNITE

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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