NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(NTTコム オンライン)は、NTTデータ経営研究所と共同で、NTTコム リサーチ登録モニターおよび協力企業を対象に「働き方改革2024」に関する調査を実施した。
従業員規模が賃上げの頻度と金額に影響
賃上げの実施状況を従業員規模別に見ると、規模が大きい企業ほど賃上げを実施している傾向が明らかになった。従業員規模「5000人以上」の企業では、58.9%が「2年間どちらも」賃上げを実施しているのに対し、従業員規模「4999人以下」の企業では、「2年間どちらも」賃上げを実施した割合は34.5~47.6%にとどまり、最大24ポイントの差が見られた。
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また、賃上げ額についても、従業員規模が大きい企業ほど賃上げの増加額が高い傾向が確認された。「1万円以上3万円未満」と回答した割合を見ると、「99人以下」の企業では5.6%、「5000人以上」の企業では15.3%と約3倍の差が見られました。
これらの結果から、従業員規模の違いによって賃上げを実施する能力や頻度に差が生じていることが分かる。特に、規模の小さい企業ほど賃上げの実施が難しい状況にあり、待遇面での格差が今後さらに拡大する可能性が示唆されたという。
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2024年春闘で高水準の賃上げも従業員の満足度は全体の20%未満、過半数は不満
2023年または2024年の月給や賞与で賃上げを経験した従業員を対象に、賃上げ後の賃金が「物価上昇に対して追いついているか」「自身の業務に見合っているか」について調査を実施。その結果、「大いに感じている」または「感じている」と回答した人の割合は、物価上昇に対して15.8%、自身の業務に対して19.7%にとどまった。一方、「あまり感じていない」または「感じていない」と回答した人の割合は、いずれも過半数を上回る結果となった。
これらの結果から、2024年春闘における賃上げ上昇率は過去に比べて高水準であったものの、多くの従業員が賃上げ後の賃金に満足しておらず、「物価上昇に追い付いていない」「自身の業務に見合っていない」と感じている現状が明らかになった。
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従業員エンゲージメントを高めるには、賃上げよりも「働き方改革」
2023年で賃上げを経験せず、2024年の月給または賞与、もしくはその両方で賃上げを経験した人を対象に、賃上げが「従業員エンゲージメント」および「勤続意向」に与える影響について調査した結果、いずれも賃上げによる大きな影響は確認できなかったという。
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一方、全回答者を対象に「働き方改革」「ウェルビーイング経営」「能力開発・支援」などの取り組みが「従業員エンゲージメント」や「勤続意向」に与える影響を調査した結果、これらに「取り組んでいる」企業は「取り組んでいない」企業に比べ、従業員エンゲージメントや勤続意向が約2~3倍高いことが明らかになった。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名:NTTコム オンライン共同調査「働き方改革2024」
- 調査期間:2024年11月5~11日
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調査方法:
- 全国に居住する20~50代
- 従業員規模10人以上の企業かつホワイトカラー職種で正社員として就業している人(経営者、役員含む)
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調査機関・実施者:
- NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション
- NTTデータ経営研究所 ビジネストランスフォーメーションユニット
- 有効回答者数:1080人(男性:591、女性:489)
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