パーソルダイバースは、「はたらく障害者の就業実態・意識調査2025」を実施した。
はたらく障がい者の約4割が、仕事を通じた成長・キャリアアップに意欲的
仕事に対する「はたらく志向」について調査したところ、新たな仕事に挑戦し自己成長を目指す「成長・活躍志向」(38.1%)が、安定した定型業務を続けたい「安定・定着志向」(37.8%)をわずかに上回った。はたらく障がい者の約4割が、仕事を通じた成長・キャリアアップに意欲的であることが読み取れる。
また、定型業務でも自分なりの工夫ができる仕事がしたいと答えた「バランス志向」は24.4%と、障がい者のはたらく志向は、多様であることが分かった。

提供されている合理的配慮は「上司・同僚からのサポート」が1位
職場で提供されている合理的配慮について調査したところ、「上司・同僚からのサポート」(34.2%)、「就業環境の配慮」(30.9%)、「労働時間の配慮」(27.8%)といった、受け入れ体制に関する項目が多く提供されていることが分かった。
一方で、「業務指示の方法について工夫されている」と答えた人は13.6%と少なく、上司・同僚からのサポートは感じられているものの、具体的な業務面の支援は十分に配慮が実感されていない傾向がある。
最も少なかったのは、「キャリア形成に関する配慮」で7.5%にとどまった。

はたらく障がい者のキャリア形成支援に課題
現在提供されている合理的配慮と、今後改善を望む合理的配慮を比べると、「キャリア形成に関する配慮」で20.6ポイント、「障害特性に合わせた業務」でも15.6ポイントの差があった。
この結果は、障がい者のはたらく志向や希望と、実際に職場で受けている合理的配慮との間にギャップがあることを示している。特に、雇用する側が仕事を通じた活躍や成長を支える仕事づくりや、キャリア形成に向けた配慮に課題があると考えられる。

なお、同調査の概要は次図のとおり。

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