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HRzine Day 2025 Summer セッションレポート | #10

NECが「新卒中心の採用を脱却」するまでの地道な試行錯誤と、タレント・アクイジションへの進化

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待つ採用から、攻める採用へ タレント・アクイジションチームの挑戦

 タレント・アクイジションは、従来の「リクルーティング」とは本質的に異なる。応募してきた候補者を受け身で選考するのではなく、必要な人材を市場から積極的に獲得しにいく“攻めの活動”である。

 「タレント・アクイジションでは、まず採用以前に“事業がどうなっているのか、そこでどんな人材が必要なのか”を見極め、ペルソナを設計することから始めます。加えて、市場に対して『こういう人が欲しい』と伝えるだけでは不十分で、『この会社で働いてみたい』と思ってもらえるような企業ブランドの構築が不可欠です」(大橋氏)

 こうした取り組みを重ねることで、顕在層だけでなく潜在層の人材まで惹きつけられるようになる。

 さらに、採用は内定を出した時点で終わるのではなく、入社後に実際に活躍できているか、オンボーディングに課題はなかったかを確認し、必要に応じて選考プロセスそのものを見直していく。NECではこのサイクルを継続的に回すことで、採用の質を高めている。

 次図は、タレント・アクイジションチームの役割を整理したものだ。左側が社内向け、右側が社外向けの活動を示している。

[画像クリックで拡大表示]

 「社内では、主にコンサルティングやアドバイザリーの役割を担っています。一方で、社外に対しては、『私たちはこういう会社であり、こうしたチャンスがあります』と伝えていく。この“内と外”の両面をカバーするのが私たちの役割です。一般的には“採用ブランディング”と呼ばれることもありますが、私たちはこれを“EVPコミュニケーション”と捉えています」(大橋氏)

[画像クリックで拡大表示]

 EVPとは「この会社で働く意味」を示すものだ。NECでは、ブランド戦略を策定し、採用サイトやメッセージ、各種ツールを整備することで、市場における存在感を高め、多様な人材の獲得へとつなげている。

[画像クリックで拡大表示]

 NECが「選ばれる企業」であるために重視しているのは、次の3つの視点だ。

Candidate Experience(CX:候補者体験)
採用を“合否の場”と捉えるのではなく、“出会いから入社までの体験設計”とすることで、候補者にポジティブな体験を提供し、満足度を高める。
HR Analytics
感覚や属人的な判断に頼らず、人事データや評価情報をもとに可視化・分析することで、課題を特定し、施策の改善につなげる。
Employee Value Proposition(EVP:従業員への価値提案)
「この会社で働く意味は何か」「なぜNECなのか」を明確に言語化し、それを軸に社外へ発信。採用市場でのブランド確立と候補者との信頼関係構築を図る。

 この3つを柱に、NECはタレント・アクイジションを推進。さらには入社後の成長を支えるタレントマネジメントへと展開している。

 「このEVPコミュニケーションから生まれたのが、採用ブランドステートメント『あなたと未来、高鳴るほうへ』です。私たちが何を大事にし、どんな想いを込めたのか、ぜひ採用サイトをご覧いただければと思います」(大橋氏)

 採用は単なる人集めではなく、組織変革の第一歩である。「変わり続けることを、変えない」。NECの挑戦は、いまなお進行形だ。

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この記事の著者

丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 優子(ヤマダ ユウコ)

神奈川出身。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、大阪に拠点を移しさまざまな業界・職種を経験してきたが、プロジェクトベースの働き方に魅力を感じて2018年にフリーライターに転向。現在はビジネス系取材記事制作を軸に活動しながら、チームで商品企画・開発にも挑戦中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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