エントリー数が4倍に増加!未経験チームが導いた変化
——2021年に採用チームが一新し、採用未経験メンバーの4人から始まった挑戦ですが、現在はどのような変化が現れましたか。
大野 定量的な数字といえば、まずマイページの登録者数が8万人を超えました。そして、2026年卒のエントリーシート提出数は、2023年卒と比べて4倍近くに増えています。
もちろん、大企業へのエントリーが増加している市場動向もあります。ただ私たちは、“理想の姿しか見えていない目”を少しでも現実に向けて開いてもらうようなコミュニケーションを意識してきました。結果として、「味の素社は学生に誠実に向き合ってくれる」といった声を多くいただくようになり、それが他社との差別化につながったのだと思います。
井上 もう1つ背景にあるのが、私たちが掲げている採用メッセージ「人財の雑木林」です。これは、“今いる社員と同じような人を採る”のではなく、さまざまな個性を持つ人たちに来てほしいという想いを込めたものです。言い換えれば、「どんな人にも居場所がある」ということ。
このメッセージが、社会全体で多様性が重視されるようになってきた流れと掛け合わさり、学生の共感を生んだことで、定量的にも大きな成果につながったのだと思います。
ブレることなく、社員の人生に向き合い続ける採用チームに
——では最後に、この4年半を振り返って、採用という仕事から学んだことを教えてください。
大野 最初の頃は、「自分たちが何とかしなきゃ」と肩に力が入っていました。でも今は、採用は社内外のさまざまなリソースを巻き込みながら、1つのチームで動くものだと実感しています。
目の前のことに誠実に取り組んでいれば、必ず誰かが支えてくれる。先が見えなかった4年前の自分に、「このまま信じて進めば大丈夫」と声をかけてあげたいですね。
井上 採用という仕事は、社内外から「もっとこうすればよいのに」とさまざまな意見を言われるものです。アドバイスに耳は傾けますが、そこでブレてはいけない。
今は採用チームの人数も増えましたが、私たちの芯に変わらずあるのは、「人も組織も不幸にしない」というスタンスです。会社の理屈だけでなく、目の前の学生や社員の人生に向き合い続ける。その姿勢を貫けば、必ず味方が増え、組織は変わっていくと、私は信じています。


