高まる即戦力ニーズに応えてキャリア採用の専任を置く
――募集部門と連携したキャリア採用が始まったのはいつですか。
井上泰輔氏(以下、井上) キャリア採用の専任として、中澤さんが入社した2022年7月以降です。それ以前もキャリア採用は行っていましたが、年間で20~30人の採用人数でした。私が2021年に人事部門に着任した当時は、採用チームはわずか4名体制。新卒採用や新人研修などに追われ、キャリア採用にまで手が回っていませんでした。
そうした中、キャリア採用のニーズが一段と高まり、力を入れていく方針となりました。そこで、キャリア採用の専任を置いたほうがよいと考え、中澤さんにオファーしたという経緯です。
――キャリア採用のニーズはなぜ高まったのでしょうか。
井上 当社は「2030年にありたい姿」を掲げています。そこから逆算して考えたときに、新卒で採用した社員を育成するだけでは、ありたい姿にたどり着けないと感じた部門が多くありました。
これまでは新卒採用をメインに人材を獲得してきたため、採用体制も、新卒採用業務をメインに構成されていました。そのため、採用チームの4名全員が新卒採用業務に追われ、各部門からキャリア採用の要望があっても、新卒採用の繁忙期は対応が難しい状況でした。
そこで、採用体制にとらわれず、通年でキャリア採用を行えるように専任担当者を置くことを決定し、2022年7月に中澤さんが入社したことでキャリア採用の取り組みが一気に加速しました。
――では、中澤さんは、入社当時の状況をどうご覧になりましたか。
中澤美紅氏(以下、中澤) キャリア採用に通年で取り組んでいくためには、募集部門と人事部門で採用を進めていく部門協働型しかないと思いました。当時、キャリア採用の担当者が私1人であるのに対し、採用計画は年間100人近いものでした。そのため、募集部門と人事部門の連携なしには、増え続ける採用ニーズには応えられないという危機感がありました。
――当初から部門協働型でキャリア採用を成功させられるイメージがあったのでしょうか。
中澤 部門の方々のキャリア採用への温度感は高まっていました。その熱量を採用活動に落とし込めれば、獲得の難しいキャリア採用でも成果を最大化できるのではないかと考えました。