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インタビュー《新しい働き方》| 隔週休3日制

「“隔”週休3日制」にたどり着いたKAKEAI 週休3日制の課題をどう捉え、改善し、生産性向上を実現したのか

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 働き方の多様化が進むいま、「週休3日制」は1つの選択肢として注目されている。しかし企業にとっては導入のハードルが高いのも事実だ。そんな中、完全週休3日制のトライアル導入を経て、隔週での週休3日制度を定着させたのが株式会社KAKEAIだ。トライアルではどのような気づきがあったのか。また、毎週ではなく隔週金曜日を休みとした目的は? 同社の代表取締役社長 兼 CEO 本田英貴氏に、導入の裏側と成果について詳しくうかがった。

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「社員が納得する働き方」と「企業の成長」を目指して週休3日制に挑戦

——まず、週休3日制を導入した背景を教えてください。

 企業として大きい成長を目指す中で、私たち個人が持つ能力は急に高められるわけではありませんよね。今いる社員仲間の力をいかに最大化できるか。これはスタートアップだけでなく、すべての企業が向き合っている課題です。世の中の状況と照らし合わせ、社員が納得する働き方を追求することが大事だと考えています。

 たとえば、コロナ禍を経て世の中の働き方が変わり、リモートワークという選択肢が普及しました。その中でもKAKEAIは、出社勤務を採用しています。対面で働くことで、タイムリーでスピーディな情報共有ができることがメリットだと考えているからです。

 一方で、リモートワーク以外にも、働き方の選択肢は数多く存在します。そこで、「慣習的に土日2日間の休みが決まっているものの、本当にそれで十分なのか」と考えました。週5日間も真剣に働いていると疲労がたまります。休みを増やすことで自分と向き合う時間をつくったほうが生産性が高まるのではないか、という仮説が週休3日制導入の背景です。

本田 英貴氏

本田 英貴(ほんだ ひでたか)氏

株式会社KAKEAI 代表取締役社長 兼 CEO

筑波大学卒業後、2002年に株式会社リクルート入社。商品企画、グループ全体の新規事業開発部門の戦略スタッフなどを経て、電通とのJVにおける経営企画室長。その後、リクルートホールディングス人事部マネジャー。人事では「ミドルマネジメント層のメンバーマネジメント改善施策」や「Will,Can,Must・人材開発委員会・考課・配置等のデジタル化」を担当。2015年リクルート退職後、スタートアップ数社での役員を経て2018年4月に株式会社KAKEAIを創業。

——2024年5月から、完全週休3日制をトライアルで実施されたそうですね。

 はい。トライアルでは、2024年5月から3ヵ月間、毎週金曜日を休みにしました。総労働時間を変えずに、月曜日から木曜日まで1日9.5時間勤務する形です。

——週休3日制を導入する企業の中には、休める曜日を個人が選べるところもあります。曜日を固定している理由はありますか。

 この施策の目的は、個人のパフォーマンスを上げ、会社の成長のスピードを高めることです。その目的のためには、顧客の声など同じ情報を共有しながら仕事をすることが重要だと考えているため、社員同士が情報共有できる時間は減らしたくない。そのため、休日にする曜日を個人が選べる形ではなく、金曜日休みに固定しました。

 トライアルを実施する前には、社員とディスカッションを重ねました。社員の生活に大きく影響する制度変更なので、ていねいなコミュニケーションが必要だったのです。「曜日は選択制がよい」といった意見もありましたが、先の理由から全員同じ曜日に働いて、休む形でいったんやらせてほしいと説明して、トライアルをスタートしました。

社員からは反対の声も。リスクの低い形でトライアルを実施

——社員とのディスカッションでは、他にどのような意見がありましたか。

 そもそも週休3日制に反対する声もありましたね。たとえばエンジニア組織からは、「総労働時間が変わらないとしても、1日の労働時間が長くなることで集中力が落ちるので、パフォーマンスが下がりそうだ」という懸念がありました。

 しかし、1度労働時間を減らしてしまうと戻すのは難しいだろうと予想しました。総労働時間を変更すると、給与にも影響がでます。そこで、最初のトライアルはリスクの低い形でスタートしました。

 KAKEAIには、1度チャレンジしてみて、ダメならば戻ればよいという試行錯誤の文化があります。週休3日制も、同じマインドで挑戦しました。

——トライアルとはいえ、週休3日制の実施には準備することが多そうです。

 1番の懸念は顧客対応でした。金曜日に顧客とのやりとりが発生しないように調整しながら、万が一突発的な対応が発生した場合は、休日出勤扱いにすること。また、なるべく役員や私が対応するように準備しました。

 また、土日同様に、金曜日にもシステム障害は起こりうるので、シフトや対応フローを再整備する必要がありました。

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この記事の著者

北浦 汐見(キタウラ シオミ)

都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

井上奈美香(HRzine編集部)(イノウエ ナミカ)

1994年宮崎県生まれ。京都女子大学文学部国文学科を2017年に卒業し、株式会社翔泳社に新卒として入社。メディア事業部の広告課に配属される。2020年8月に人事向けWebメディア「HRzine」の立ち上げに参画し、HRzineの営業責任者に従事。2023年4月よりHRzine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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