ALL DIFFERENTとラーニングイノベーション総合研究所は、2026年度入社の新入社員を対象とした「新入社員意識調査」の卸売業・小売業編の結果を公表した。調査期間は2026年3月24日から5月6日。対象は新入社員3849人で、このうち卸売業・小売業の新入社員は222人。
卸売業・小売業を取り巻く環境は近年、地政学リスクやサプライチェーンの変化、AI技術の発展などで複雑性と不確実性が増している。その中で働く新入社員がどのような価値観を持つか調査した。
まず、将来会社で担いたい役割について聞いたところ、「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」が30.6%で最多となり、調査開始以来初めてトップとなった。続いて「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい(管理職)」が27.0%、「特にキャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていきたい」が25.2%、「専門性を極め、スペシャリストとして道を進みたい(専門職)」が16.7%となった。他業種と比較すると、この「キャリア未定」の割合は8.8ポイント高く、「専門職」は14.9ポイント低かった。
なお、「管理職志向」は2019年度から減少傾向にあり、2022年度から4年間で10ポイント低下、今年は過去最低となった。
リーダーへのイメージ像については、「リーダーシップが求められそう」が46.8%、次いで「成長できそう」が39.6%、「やりがいがありそう」が38.7%だった。特に「成長できそう」「やりがいがありそう」といったポジティブな回答の割合は他業種より高く、「難しそう」「ストレスが多そう」などのネガティブ項目は低かった。
勤続意向では「できれば今の会社で働き続けたい」が68.5%と約7割で最多となった。「そのうち転職したい」は10.8%。他業種に比べて勤続意向はやや高めである。働き続けたい条件として「職場の人間関係が良い」(68.9%)と「高い給与・賞与をもらえる」(63.1%)が2大条件となり、「業績が安定している」(39.2%)も重視された。一方、「仕事を通じて成長できる」は24.3%とやや低めだった。
成長に必要だと思うものについては、「仕事を通じた成功体験」(65.3%)、「仕事を通じた失敗体験」(63.5%)が上位を占めた。「仕事を通じた失敗体験」は他業種より5.8ポイント高かった。一方、「上司や先輩からの事後フィードバック」(49.1%)、「振り返りの習慣」(36.5%)の割合は他業種より低かった。
理想の上司像として「間違いを指摘して正してくれる」が57.7%で最多、次いで「具体的に手順を細かく教えてくれる」(46.4%)、「仕事やキャリアの悩みを相談できる」(38.7%)が続いた。
今後やりたい仕事に関しては「楽しくてやりがいのある仕事」が68.0%でトップ。「楽しく取り組める仕事」(29.7%)、「自身の成長につながる仕事」(29.3%)が続いた。「専門的なスキル・知識が求められる仕事」(8.6%)や「チームで取り組む仕事」(22.1%)、「自身の成長につながる仕事」の割合は他業種より低かった。
主体的に取り組みたい行動では「自分で目標を立てて行動する」が45.0%で最多。「周囲の状況を見て、指示がなくても行動する」が42.3%で続いた。特に「周囲の状況を見て、指示がなくても行動する」は他業種より9.5ポイント高かった一方、「自分の成長のために学び続ける」は14.9%で8.9ポイント低かった。
評価してもらいたい項目として、「取り組み姿勢(努力・頑張り・素直さ)」が63.1%で最多。「成果(売上・業績・数字などの結果)」(43.7%)、「自分の成長(スキルアップ・知識習得)」(37.8%)と続く。「取り組み姿勢」は他業種に比べ7.1ポイント高かった。
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