CCNA Routing and Switchingは、シスコ製のルータやスイッチを用いてネットワークを構築するエンジニアとしての基本的なスキルを身に付けていることを認定する資格。シスコ技術者認定の中で最も人気があり、他の認定資格との人気比較でも上位にランクする。
シスコシステムズでは、最新の技術の変化に対応することを目的としてバージョン3.0に試験を改訂。主な改訂内容は次のとおりとしている。
- プログラマブルネットワーク (SDN) アーキテクチャの理解、およびコントロールプレーンとデータプレーンの分離
- DMVPN、サイト間VPN、クライアントVPNの追加
- IPv6ルーティングのプロトコル、コンフィグレーション、および知識の重点化
- エンタープライズネットワークアーキテクチャにおけるクラウドリソースの理解
- QoSの概念の理解(さまざまな種類の過剰なトラフィックを管理するマーキング、シェーピング、ポリシングを含む)
100-105 ICND1(Interconnecting Cisco Networking Devices Part 1)v3.0は、v2.0では7項目であった試験項目を5項目に集約。内容も、上位資格のCCNP Routing and SwitchingやCCIE Routing and Switchingなどへのアップグレードを意識したものにしたという。
100-101 ICND1 v2.0 | 100-105 ICND1 v3.0 |
---|---|
1.0 Operation of IP Data Networks | 1.0 Network Fundamentals |
2.0 LAN Switching Technologies | 2.0 LAN Switching Technologies |
3.0 IP Addressing | 3.0 Routing Technologies |
4.0 IP Routing Technologies | 4.0 Infrastructure Services |
5.0 IP Services | 5.0 Infrastructure Management |
6.0 Network Device Security | - |
7.0 Troubleshooting | - |
一方、200-105 ICND2(Interconnecting Cisco Networking Devices Part 1)v3.0は、v2.0から試験項目数は維持しつつも、上位資格のCCNP Routing and SwitchingやCCIE Routing and Switchingなどへのアップグレードを意識したものに内容が変更されている。
200-101 ICND2 v2.0 | 200-105 ICND2 v3.0 |
---|---|
1.0 LAN Switching Technologies | 1.0 LAN Switching Technologies |
2.0 IP Routing Technologies | 2.0 Routing Technologies |
3.0 IP Services | 3.0 WAN Technologies |
4.0 Troubleshooting | 4.0 Infrastructure Services |
5.0 WAN Technologies | 5.0 Infrastructure Maintenance |
改訂の詳細は、「CCNA Routing and Switching Exam Revisions」(PDF、英文。日本語翻訳中)を参照のこと。
上記の日本語訳版「CCNA Routing and Switching 認定 トレーニングおよび試験内容の変更点」(PDF)がリリースされています。
バージョン2.0試験の終了日も発表されている。「200-120J CCNAX v2.0」試験および「100-101J ICND1 v2.0」試験は8月20日に、「200-101J ICND2 v2.0」試験は9月24日に終了する予定。CCENT認定保有者は「ICND2(200-101Jまたは200-105J)」試験、または「CCNA composite(200-120Jまたは200-125J)」試験に合格すると、CCNA Routing and Switching認定を取得できる。
なお、現在受験できる試験は英語版のみ。ピアソンVUEのWebサイトで申し込み、同社認定会場で受験できる。日本語試験については、後日発表される。