「新卒採用に関する意識・実態調査」は、新卒採用選考官経験者100名(20代後半~40代前半)を対象に、3月3日~4日の期間に実施されている。
調査対象者に、「あなたの会社の新卒採用では「明確な採用軸(採用基準)」が設定されていますか。もっとも近いと思うものをひとつだけお選びください」という質問で、明確な採用軸(採用基準)が設定されているかを尋ねたところ、73%が「なんとなく設定されている」または「設定されていない」と回答した。
次に、「あなたは、ご自身の会社に必要な人材像についてどの程度理解していますか。もっとも近いと思うものをひとつだけお選びください」という質問で、自身の会社に必要な人材像についてどの程度理解しているかを尋ねたところ、「理解している」という回答は4割にとどまり、64%が「なんとなく理解」または「あまり理解していない」と答えている。
また、「1人だけ採用するとしたら、どのような学生をもっとも採用したいと思いますか。もっとも近いと思うものをひとつだけお選びください」という質問で、新卒採用の選考官になった際に1名だけ採用するとしたら、どのような学生を採用したいかを尋ねたところ、「会社の雰囲気になじみそうな学生」「コミュニケーション能力が高い学生」が同率(56%)で1位となった。調査を行ったADKホールディングスの人事企画部人材開発室は「明確な基準ではなく、あいまいな基準のもと個人の主観で採用が行われていることが明らかになった」と述べている。
現在の会社に必要な人材は、「現在の業務にあった、総合的に能力が高い人材」か「新しい領域を開拓できる、何か1つ強みを持った人材」かを選んでもらった質問では、75%が「現在の業務にあった、総合的に能力が高い人材」と回答した。
一方、未来の会社の成長に必要な人材は、「現在の業務にあった、総合的に能力が高い人材」か「新しい領域を開拓できる、何か1つ強みを持った人材」かを選んでもらった質問では、43%が「新しい領域を開拓できる、何か1つ強みを持った人材」と答えており、現在の会社に必要な人材での回答に比べ、18ポイント高い結果となった。