「IT業界は人手不足と言われる時代にシステムエンジニアになりたいですか?」という質問に対し、「なりたい」と答えた割合は14.8%、「なりたくない」と答えた割合は85.2%だった。人手不足で売り手市場にもかかわらず、なりたくない割合が非常に高い結果となった。
エンジニアになりたくない理由としては、次のような理由が見られたという。主な理由として「仕事が大変」「専門性が高く難しそう」という2点に多くの意見が集まった。
- 仕事がきつそう
- ブラックなイメージ
- 長時間労働のイメージがある
- 知識が乏しくてエンジニアの域までは遠すぎる
- 専門性の高そうな仕事だから
- 理系じゃないし仕事が過酷な感じがする
- 大変だから。知識がいろいろ必要
- 時間の拘束が不規則で24時間勤務体制のイメージがあるため
- 以前SEとして働いていた時、拘束時間が長かった。昔なので女性は時間が決まっていていたので解放されたが、男性は徹夜が普通。やりがいはあるが、労働環境が改善されているとは思えない
- コンピューターに詳しくないと仕事をこなすことができず仕事内容も難しそうで負担が多い仕事に思えるから
エンジニアになりたいと答えた割合を年代別に見ると、10代が18.85%と全年齢の平均を上回った。一方で20代は13.44%、30代は13.33%、60代以上は12.94%と全年齢の平均を下回った。企業が最も採用したいと考えている年代で、システムエンジニアが敬遠している傾向だ。
一方、エンジニアになりたい理由として次のような理由が見られたという。収入が高いこと、働き口が多いことを中心に、社会貢献になることやSEはかっこいいと考えるなど、多様な理由が見られた。
- 収入が良いから
- プロジェクトにもよるが、年収1000万円~5000万円が可能だから
- 手に職があった方が、よりよい生活ができる。
- 食いっぱぐれがないから
- かっこいいから
- 社会への貢献
- 論路的・合理的に考え、実現する点に魅力を感じる
- 将来性、安定した収入、企業としてほしい人材だから
- 仕事に困らなそう
- パソコンが好きだから
アンケート回答者全体にSEのイメージについて質問した。優秀な人が多い、理工系で頭が良いなど、優秀な人が就く職業というイメージがあるようだ。さらに仕事が激務であるというネガティブイメージも多かった。さらに「わからない」という意見が多く、SEの業務内容が一般的にはあまり知られていないということも浮き彫りになった。
- 理系工学系
- 理数系ハードワーク
- 優秀な人が多い
- 眼鏡をかけた草食男子・長時間残業
- 際限なさそうな仕事。
- 休みが取りにくい印象
- 厳しい要求をまとめ挙げていく忙しい仕事
- なくてはならない存在
- 割とブラックな会社が多い印象
- 深夜の障害対応に追われる
- 精神的に過酷な労働環境
- 時代遅れな上司に縛られながらの労働
- 難しいことをしている
- 夜遅くまで仕事をしている
- 技術職、知識がないとできない
- 高収入で仕事はできるがやさしくない
ロックシステムは今回の調査結果について、「IT人材の不足が叫ばれて久しいが、SEを志向する人は全体の15%程度と、さほど目指すべき職業として見られていない。激務で休めない、専門性・スキルが求められるというイメージがその理由だ。日本でIT人材を増やし、SEになりたいという人材を増やすためには、業界を上げて働き方改革を進めていき、イメージアップを図っていかなければならない。業界のブラックなイメージは改善されつつあるということを一般的に認知させるとともに、企業研修やプログラミングスクールなど、SE・PGのスキルを学べる裾野を広げていく必要がある」と述べている。