ZENKIGENは、キリンホールディングスと共同で、キリンホールディングス2022年卒の新卒採用において「エントリー動画選考でのAI活用の実証実験[1]」を実施することを発表した。
ZENKIGENによれば、直近の採用市場は、コロナ禍によりオンライン選考が主流になるなど大きく変化しており、これまでのように評価者の技量や経験則による人材の見極めが困難になりつつある。また、今後もオンライン選考が主流となる中、就職活動の幅の広がりによる応募者数の増加が見込まれ、企業にとってはこれまで以上に人材の見極めにおいて時間と人手を要することが予想されることから、デジタルテクノロジーを活用した業務プロセスの見直しの必要性が高まっているという。
今回の実証実験では、ZENKIGENが提供する自己PR動画解析AI「harutakaエントリーファインダー」を活用し、キリンホールディングス2022年卒の新卒採用に応募した人のエントリー動画を解析する[2]。
harutakaエントリーファインダーは、顔の表情や声など自己PR動画から得られる様々な情報をAIが解析し、複数の項目に分類し定量化。エントリーシートや適性検査など書類選考だけでは見えづらい「印象」の評価指標が定量化されることで、書類選考では漏れてしまうかもしれない「熱意が高くカルチャーマッチした魅力的な人」と出会える機会を創出し、面接官ごとのバイアスを抑え査定業務のクオリティを担保する。応募者にとっても、より公平性の高い選考機会の提供につながる。また、採用活動のデジタル化により工数が最適化され、生産性も向上する。
今回検証するAI活用の取り組みでは、従来と比べてエントリーシートおよびエントリー動画選考にかける時間を約3割削減し、創出された時間で応募者一人ひとりに対する選考時間を増やすほか、交流会やセミナー・面談など、双方向のコミュニケーション機会の新たな創出を目指すとともに、選考機会の拡大にもつなげていく。
注
[1]: あくまで実証実験であり、2022年卒新卒採用での選考過程において解析結果を合否判定に利用するものではない。
[2]: 同実証実験においては、本人の事前許諾を得た場合のみを対象に実施。