パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、「企業で働く社員のリアルな声が知りたい」という転職希望者のニーズに応えるため、同サイトの求人広告に口コミ掲載を開始した。口コミは、ライボが運営する、キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ(ジョブキュー)」に掲載されているものに加え、求人企業で働く現役社員の声も掲載する。
新型コロナウイルスは、人々の働き方や働くことに対する価値観に大きな影響を与えた。これにより、転職を検討する人は増加傾向にあり、2021年3月のdodaの新規登録者数は前年同月比112%。登録者からの相談内容をコロナ前後で比較すると、転職活動を前提としたものよりも、企業の情報や自身のキャリアの可能性に関するものが増加傾向にあるという。
また、dodaでは2020年10月に転職活動中のユーザーに対して、求人広告を見て応募の意思決定に役立った情報は何かを尋ねたところ、約8割のユーザーが「口コミ」と回答した。その理由として、業務内容や職場の雰囲気、風通しのよさについて、現場の社員がどのように感じているかが分かり、企業で具体的に働くイメージが持ちやすいことなどが挙げられている。
dodaが行った調査「転職理由トップ10」では、2020年4月の新型コロナ緊急事態宣言前後で、転職理由は「人間関係や働く環境」から、スキルアップなどの「個人的かつ将来を見据えた理由」にシフトしていることが分かっている。ホームページや採用ページ、求人広告に掲載されている、企業が発信したい情報だけでなく、「転職先でスキルアップできるのか」や「どのようなスキルが身に付くのか」など、自らの目指す働き方を実現するために、企業のリアルな現状を知っている人からの生の情報が求められている。
こうしたニーズに応えるため、dodaは求人広告に口コミを掲載する。これにより、同サイトは転職希望者の、より納得感のある意思決定をサポートするだけでなく、入社後のミスマッチによる離職を防止する一助となるサービスを目指すとしている。