メンタルコンパスは、心理的安全性を高める管理職を精神科医が育てる管理職トレーニング「カントレ」のサービス提供開始に伴い、「心理的安全性無料診断」を開始した。同サービスでは、今現在の組織の心理的安全性を見える化できる。組織で日常起きていることに関する簡単な質問に選択式で回答するだけで、2分程度で診断は完了する。
2012年、Googleが5年間かけた研究「プロジェクトアリストテレス」においてチームの生産性を高めるために最も重要な要素が、意見を言いやすいチームの雰囲気である「心理的安全性」であると証明した。その後、エンジニア3万1000人を6年間追跡した研究でも、同様に「心理学的安全性」の重要性が再度強調された。また、多くの心理学の研究でこの心理的安全性の低下が、生産性の低下、メンタル不調や離職率の増加、ミスや事故の増加、請求訴訟、過労死、いじめやセクハラによる社内紛争、不正行為などのヒューマンリスクにつながることが報告されている。
ヒューマンリスクを直接引き起こした原因は特定の仕組みや社員であることが多いものの、それらの原因が放置され問題が起きるまで露見しなかった理由は心理的安全性の低下(意見が言いにくいチームの雰囲気)で説明できることは少なくない。したがって、心理的安全性の低下こそが様々なヒューマンリスクの問題を引き起こす準備を整えているといえる。
また、コロナウイルスの影響でリモートワークが広まり、顔も合わせたことがない社員も増えるなど、対面コミュニケーションが減少している。対面コミュニケーションの減少は直ちに問題の発生にはつながらないものの、気づかないうちに徐々に心理的安全性が低下する。この心理的安全性の低下が長期的にヒューマンリスクの発生につながる。
管理職トレーニング「カントレ」は、最新の行動変容理論である「心理的柔軟性」に基づいて心理的安全性を高められる管理職を育てるトレーニング。心理的柔軟性とはマインドフルネスを発展させた理論であり、「柔軟に対応して問題を解決する力」を指す。依存など本人がやめたいのについ無意識にしてしまう行動を変容させる効果があるという。カントレは心理的安全性の向上に特化することで管理職の行動変容を起こし、結果的に多くのヒューマンリスクの発生を予防することが可能とする。
同社はカントレの発売に際して、まずは組織の心理的安全性のチェックをするため、「精神科医の心理的安全性無料相談」を開始する。この無料診断を受けることで、ヒューマンリスクが発生する確率が見える化され、現在の組織の安全性について専門の精神科医からアドバイスが受けられるほか、心理的安全性を高めるためにまず何から始めるべきか無料で理解できる、といった事柄が期待できる。