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今どきの人事課題クリニック | #3

マネジメントを支え事業を成功に導くリクルートの企業文化とは

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 私のキャリアは2008年に新卒入社した株式会社リクルートから始まりました。そこでは、営業の新卒・中途採用ニーズに加えて、評価・育成ニーズなどにも応え、組織面から企業の事業成長を支援。また、新人からベテラン、新卒から中途入社社員まで幅広い層のマネジメントも行いました。その後起業を経て、2年前に株式会社ニットというベンチャー企業に転職。半年前にゼロから広報部門を立ち上げました。私自身、広報業務の経験はありませんでした。しかし、チームメンバーを集めてマネジメントし、実績を残せるまでになったのは、特にリクルートの文化に浸かったことが大きいです。今回は、マネジメントに活かせるリクルートの文化をお伝えします。

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「自ら行動し、成長できる人」を生み出すリクルートの文化

 リクルートらしい文化は数多くありますが、その中でも私のマネジメントの考え方に影響を与えたのは、次に挙げる6つです。

(1)圧倒的当事者意識で業務を推進

 リクルートでは入社時から「君はどうしたいの?」と問われ続けます。そして「じゃあ、やってみて」と言われ、自分で思考し、自分が動かなければ進まないという「当事者意識を持たざるを得ない状況」を新人時代から繰り返し創ってもらっていました。このトレーニングの積み重ねで、「当事者意識は後天的に身に付く」ということを私自身が経験しています。

(2)WILLCANMUSTシートで自己実現

 これはリクルートのマネジメントの本質だと思っています。「WILL=3年後・この仕事で成し遂げたいこと」「CAN=得意なこと・苦手なこと」「MUST=今期のミッション」という3つを、本人と上長がそれぞれ意見を書いていました。そして、クォーターごとに進捗を、半期ごとに成果を報告する面談を実施していました。私がマネージャーを務めていたときには、毎月面談をすることで、メンバーがWILLに立ち戻る機会を意図的に設け、相談しやすい環境を創れるように心掛けていました。「会社から言われたから」という受け身な仕事ではなく、自らやりたいと思っていることを、仕事を通じて実現していくことが、やる気を引き出す重要なことだと考えさせられる文化です。

(3)達成は通過点であり、さらにその先の高みを目指す

 毎日、日報(=部・チーム・個人の達成率やランキング)が届き、自分の現在地を否が応でも知らされます。目標をどう達成していくかを日々考えなければ、自分の現在地を変えることはできません。ただ、目標は通過点です。中には自分自身の成長のため、自ら達成率140%といったアスピレーション目標を立て、会社から設定された以上の目標達成を目指している人もいました。

(4)チームメンバーの相互理解による信頼構築、業務がスムーズに

 メンバーの幼少期、家庭環境、学生時代の過ごし方、子どもの頃の夢など、各人の価値観の源泉となるものをチームのみんなで徹底的に深堀し合い、シェアする場が設けられていました。お互いの判断軸や好き嫌いなどを理解することが目的です。これにより、コミュニケーションが円滑になり、困ったときもすぐに相談できるなど、業務がスムーズに進む環境が形づくられました。また、あだ名で呼び合う文化もリクルートならではだと思います。社長も部長もあだ名で呼び合うフランクな関係性です。

(5)お節介が生み出す相互扶助

 どの方もとにかく忙しそうでしたが、それでも質問に行くと、1を聞いたら10が返ってきました。さらには「●●ちゃん、ちょっと困ってそうだね。話を聞こうか?」「●●くん、あの態度しちゃうのはもったいないな。こういう言葉を使ったほうがよいよ」など、とにかく、良い意味で誰もがお節介な文化でした。そこには、愛があるからこその助けですし、先輩たちもみんなそういったお節介に助けられてきたからこそ、後輩をお節介で助けてくれているのだなと感じます。

(6)成果を圧倒的に褒め、実績へ

 リクルートのキックオフは豪華で大胆なものでした。年に4回実施され、グランドプリンスホテル新高輪(東京・港)にある大宴会場「飛天」で開催されました。社長メッセージ、MVP表彰、HRアワード(各部署の価値ある仕事発表の大会)、トップガン(各社からのイノベーティブな仕事発表の大会)など、リクルートの表彰方法は独特です。

 とにかく、褒めるということに対しても、「圧倒的に褒める」という雰囲気。MVPで表彰されるメンバーは大きな壇上に立ち、まぶしいほどのスポットライトを浴びる中で、赤いマントを着せられてトロフィーを受け取り、成し遂げた仕事の価値や日々の感謝をみんなの前で述べます。下で見ているメンバーにとっては、壇上に立つ人に憧れと嫉妬を感じ、いつか自分も壇上に立ってスポットライトを浴びたい! と思うと同時に、これが自分たちの仕事の価値なのだと再確認できる機会でした。また、「表彰する人=経営のメッセージ」ですので、会社の方針として、どういう人を褒めるのか、ということも重要だということを学びました。

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文化が支えてくれたリクルートのマネージャー時代

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この記事の著者

小澤 美佳(コザワ ミカ)

2008年に株式会社リクルートへ入社。10年間、HR一筋。中途採用領域の代理店営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で、キャリア・就職支援の講演を実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。2018年 中米ベリーズへ移住し、現地で観光業の会社を起業。201...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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