月刊総務は、全国の総務担当者を対象にした「男性育休に関する調査」を2021年7月12日〜7月19日の期間で実施し、137名から回答を得た。
これまで育休を取得した男性社員はいるか尋ねたところ、「いる」が48.9%、「いない」が47.4%で、ほぼ半々という結果になった。
男性育休を取りやすい風土を作るために実施している施策について尋ねたところ、最多は「育休を取得できることの周知徹底」で42.3%、「何もしていない」が33.6%という結果になった。
男性育休に積極的に取り組めない理由は「人手不足」「風土として取りにくい」の声が複数あった。
総務の本音として、男性育休の推進をどう思っているか尋ねたところ、「もっと推進したい」が67.9%、「あまり推進したくない」が27.7%、「全く推進したくない」が4.4%という結果になった。
推進したい理由(一部抜粋)
- 育休に限らず、今までの働き方に固執することなく柔軟な働き方を推進したいと考えている
- 育休をとるのが当たり前になることで、仕事の属人化を防ぐことにつながり、効率化が進むから
- 総務異動前に自身が育休(2週間程度)を取ろうとして当時の上司に「戻ってきたら席ないと思え」と言われ断念した後悔から、総務異動前から周囲に育休を取るよう声かけをしてきた
推進したくない理由(一部抜粋)
- 小規模の会社にとっては、周囲の負担増が懸念
- 権利だけを主張して、仕事を考えずに休まれることが懸念される
- 育休は女性がとるものという固定観念がまだ強い
男性育休で総務の対応が大変なこと(一部抜粋)
- 女性の育休と若干手続きに違いがあることに戸惑った
- 従業員特に管理職以上の意識改善
- 手続等が煩雑だったけれど、ほぼ全員が2~4か月取得しているので慣れた
2021年6月に育児・介護休業法が改正されたことを知っているか尋ねたところ、「はい」が78.8%、「いいえ」が21.1%という結果になった。
具体的に理解している改正項目について尋ねたところ、「対象期間、取得可能日数」が79.6%で最も多く、「休業の分割取得」が65.7%、「育児休業を取得しやすい雇用環境の整備の義務化」が50.9%と続いた。
法改正に際し、どのような対応をするか尋ねたところ、「社内規定の改正」が55.5%で最も多く、「社内報等による周知」が35.8%、「取得マニュアルの整備」が19.0%と続き、「何をすればいいかわからない」との声も挙がっている。
この法改正で男性育休の希望は増えると思うか尋ねたところ、「増える」が33.3%、「変わらない」が66.7%という結果になった。