ビズリーチは、同社が運営する転職サイト「ビズリーチ」において、企業の採用担当者を対象に、中途採用に関するアンケートを実施した。調査期間は2021年9月27日~10月3日で、有効回答数は271。
コロナ禍以前の2018年と比較した2021年の中途採用活動の状況について、94.5%が活発に採用活動を行っており、そのうち約4割がコロナ禍以前よりも活発であると回答した。
また、2018年と比較して、即戦力人材の採用の難度が高まったと感じている採用担当者は、77.1%にのぼった。そのうち半数が、「全体的に難度が上がっていると感じる」と回答。難度が高いポジションについては、「ITエンジニア」「管理職・マネージャー」との回答が多く見られた。その理由として、各業界でデジタル化が進んだことによりITエンジニアのニーズや、求める管理職の希少性が高まっていることに加えて、オンライン選考の浸透により採用競合の選考スピードが速まったことで優秀な人材の獲得競争が激化したという声が上がった。
また、即戦力人材の採用と相性の良い採用手法について質問したところ、「スカウト型求人サイト」が最も多い結果となった。その理由として、直接多くの人材のレジュメ(職務経歴書)を見ることで人材要件を明確にできる点や、選考に入る前に職務経歴やスキルを吟味できるためミスマッチが少ない点、採用工数をかけてでも企業が自ら求める人材へ直接アプローチできるなどが挙がった。
さらに、採用活動に関わっている部門を聞くと、73.1%が、中途採用活動を人事だけでなく現場(受け入れ部門)と連携して行っていると回答。現場が携わっている内容は、「面談・面接対応(90.0%)」が最も多く、「合否の判断(86.5%)」「人材要件の決定(86.0%)」と続く。一方で、最も少ないのは、「人材のリサーチや母集団形成(40.0%)」であった。
7割以上の採用担当者が、現場が関わる以前と比べて採用がうまくいっていると感じており、現場が採用に携わるメリットとしては、「現場が要件定義をするほうがミスマッチをなくせる(77.5%)」が最も多く、次いで「現場が採用に携わることで、候補者の入社意欲を高められる(55.0%)」「現場が採用に携わることで、入社後も一貫したフォローができ、定着率が高まる(35.8%)」が挙がった。専門性の高い人材を採用するためには、現場との連携が不可欠であることが見て取れる。
また、現場が自ら「人材のリサーチや母集団形成」に関わる企業は4割だった一方で、94.8%の採用担当者が、中途採用を成功させるために、現場の責任者が転職マーケットの状況を理解しておくことが重要と回答した。