パーソルキャリアは、同社が運営する転職サイト「doda」が蓄積してきた100万件の転職統計データを活用して、転職マーケットに即した求人要件が作成できる求人要件作成支援サービス「HR forecaster(エイチアールフォーキャスター)」正式版の提供を開始した。これまではβ版をdodaの取引のある700社以上の企業に提供してきたが、正式版からは取引のない企業にも無償で提供し、採用活動を行うすべての企業を支援していくという。
コロナ禍で企業の競争環境は激変し、DXやビジネス変革を推進できる即戦力人材など、これまで採用してこなかった採用難易度の高い人材を求める動きが加速している。転職マーケットも急速に復調する一方で、採用活動を行う企業側からは、「採用したい人材の年収相場が分からない」や「採用したい人材の条件を定義するのが難しい」「人事部門と採用したい部門の合意形成に時間がかかる」などの声が多く聞かれる。
これら課題の最大の原因は、求人要件の作成を行う際、各社それぞれの経験が頼りで、求人要件を満たす人材の年収相場や人数、競合と比較した際の自社求人の採用難易度などを知るための、基準となるデータが開示されていなかったことにあると同社。そこで同社では、これまで長きにわたり転職支援を行ってきたdodaが蓄積した100万件以上の転職データから、転職マーケットの実態を正しく反映した、基準となる統計データを作成。この統計データを活用して、転職マーケットに即した求人要件を作成できるサービス「HR forecaster」正式版の提供を開始するに至った。
同サービスでは、企業が作成した求人要件をHR forecasterの統計データで分析し、採用難易度を可視化。これにより、採用要件を転職マーケットに即した適切なものに見直すことでき、採用成功率の向上や採用期間の短縮化を実現する。
同サービスの特徴は次のとおり。
- ① 求人要件を、簡単かつスピーディーに作成
- 基本求⼈情報、優先度の高い条件や求める⼈物像などを、表示される項目から選択するだけで、求⼈要件を簡単に作成できる。また、求人要件の言語化により、漠然としていた採用したい人材のイメージを明確化する。
- ② 求人要件の分析・診断により、見直すべき項目が明確に。採用確度の高い求人要件の作成を支援
- 作成した求人要件を統計データで分析、診断結果は「総合評価」「条件を満たす人材の平均年収・人数」「競合する他社求人数」など、7つの項目別に表示される。これにより、採用難易度が可視化され、再定義が必要な求人項目の特定も容易にできるようになるため、求人要件を転職マーケットに即したものに見直すことができる。
- ③ 具体的な人材イメージのサンプルを共有し、関係者の円滑な合意形成を促進
- 見直し後の求⼈要件に合致する架空の⼈材イメージ像を、サンプルとして複数表示。これらを人事部門や採用したい部門の関係者間で共有して絞り込みを行うことで、円滑な合意形成を促進する。採用パートナーとなるエージェントへも、求人要件を正しく伝えることができる。
- ④ 簡単にdodaエージェントサービスへ相談可能
- 作成した求人要件は、ボタンを押すだけでdodaエージェントサービスへ採用支援の相談も可能。業界や職種ごとの専任担当者が、採用成功まで強力にサポートする。