同ランキングの最新情報(2022年版)が発表されました。
パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」は、「平均年収ランキング2021」を発表した。
同ランキングは、2020年9月~2021年8月の間に「doda」のエージェントサービスに登録した約45万人のデータを基に、正社員として働く20歳~65歳のビジネスパーソンの平均年収と生涯賃金をまとめたものとなっている。
調査の結果、2021年の平均年収は前年に比べマイナス傾向となっており、これは給与や賞与のカット、テレワークの普及や営業時間の短縮による残業代の減少など、新型コロナウイルス感染拡大の影響が要因だと推察されている。一方で、コロナ禍でニーズが増加し、平均年収の上昇につながっているケースも見られたという。具体的な調査結果は以下のとおり。
【職種別】トップ10の半数が「金融系専門職」と「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」
全165職種のうち、1位「投資銀行業務:903万円」、2位「運用(ファンドマネジャー/ディーラー):744万円」となっており、3位は営業系の「MR:713万円」がランクイン。昨年から1つ順位を上げたという。昨年3位だった「戦略/経営コンサルタント:664万円」は、今回は9位という結果になった。「金融系専門職」が1位と2位を、「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」が4位、7位、そして9位と、両職種でトップ10の半数を占める結果は、前回と同様であった。
昨年からの年収額の上げ幅では、8位「プロジェクトマネジメント」(昨対比+132万円)、1位「投資銀行業務」(昨対比+84万円)が上位に入っている。
【業種別】「メーカー」「金融」「メディカル」系がトップ10をほぼ独占
全96業種のうち、1位は「投信/投資顧問:662万円」、2位は「たばこ:652万円」、そして3位は「医薬品メーカー:628万円」で、昨年と同様の順位となった。トップ10には「金融」「メーカー」「メディカル」系が3業種ずつランクイン。残り1つは、「サービス」系の「財務/会計アドバイザリー(FAS)」がランクインした。
昨年からの変化が大きかったのは、昨年39位で今回17位となった「ゲーム/アミューズメント機器メーカー」(昨対比+57万円)と、昨年46位で今回20位の「住宅ローン」(昨対比+51万円)で、順位、年収額ともに大きく上昇している。
【年代別】「20代」「30代」「40代」は昨年よりダウン、「50代以上」は変わらず
年代別では、「20代」の年収額は341万円、「30代」は437万円、「40代」は502万円、「50代以上」は613万円という結果になった。50代以上は昨年と同じ613万円だが、20代と30代は昨年から7万円、40代は8万円のダウンとなった。
男女別で見ると、昨年と比べて年収額がアップしたのは、男性では50代以上(664万円/3万円アップ)、女性は30代(378万円/1万円アップ)、および50代以上(435万円/4万円アップ)の3区分であった。その他の年代は男女ともにダウンという結果になっている。
【都道府県別】1~6位までを関東エリアが占めるも、いずれの都県も昨年よりマイナスに
都道府県別で見ると、1位が東京都(438万円)、2位が神奈川県(422万円)、3位が千葉県(408万円)、4位が茨城県(399万円)、5位が栃木県(398万円)、6位が埼玉県(397万円)と、6位までを関東エリアが占める結果となった。しかし、東京都が前回の444万円から6万円ダウン、神奈川県が8万円ダウンなど、上位6都県の平均年収はいずれも前回から減少しているという。
昨年比で平均年収が最も上がった都道府県は、前回39位で今回23位の大分県(377万円/昨対比+10万円)、次いで前回41位で今回29位の秋田県(371万円/昨対比+5万円)であった。
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