月刊総務は、全国の総務担当者を対象に女性特有の健康課題に関する調査を実施した。
- 調査名称:女性特有の健康課題に関する調査
- 調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
- 調査方法: Webアンケート
- 調査期間:2021年12月10日〜16日
- 有効回答数:130件
7割以上が女性特有の健康課題について解決すべき問題あり
女性特有の健康課題について解決すべき問題があるか尋ねたところ、「とてもある」「ややある」が合わせて75.4%と、7割以上が女性特有の健康課題を問題視していることが分かった。
具体的な課題の内容/一部抜粋
- 出勤怠ツールが生理休暇に対応しておらず、実質生理休暇が形骸化している。またリーダーが男性率が高く心的なハードルが高い
- 年齢的に50才前後が多く、更年期障害などが増えてきている。生理休暇はあってもこういう症状に関しては会社もまだ対応していないところがほとんどではないでしょうか
- 女性特有の健康課題について学習する機会の提供が不足している
取り組んでいること1位に「生理休暇」
女性特有の健康課題に対して、会社としてどのような取り組みを行っているか尋ねたところ、「生理休暇」が67.7%で最多、「産休育休明けの女性社員のサポート」が47.7%、「相談窓口の設置」が40.8%と続いた。
- 生理休暇:67.7%
- 産休育休明けの女性社員のサポート:47.7%
- 相談窓口の設置:40.8%
- 婦人科系疾患の受診支援:23.8%
- 管理職向け勉強会・セミナー:15.4%
- 社内報やイントラネットでの情報発信:15.4%
- 一般向け勉強会・セミナー:11.5%
- 取り組んでいることはない:10.8%
- 不妊治療支援:4.6%
- その他:2.3%
女性特有の健康課題に取り組んでいる理由/一部抜粋
- 女性にとって働きやすい環境を整えることで、女性管理職の増加を目指すため
- ダイバーシティー&インクルージョン対策
- SDGsジェンダーに沿うため
8割以上が女性特有の健康課題について、男性の理解を深める施策は未実施
女性特有の健康課題について、男性の理解を深める施策を行っているか尋ねたところ、「はい」が15.4%、「いいえ」が84.6%と、8割以上が施策を行っていないことが判明した。
実施している施策の内容/一部抜粋
- ダイバーシティ研修をeラーニングで実施
- 社内セミナーで、産後鬱の専門家から話をきく
- 生理を理解するための勉強会、不妊治療と仕事の両立のための勉強会など
半数が女性特有の健康課題への対応「セクハラにならないか心配」
女性特有の健康課題への対応について悩みはあるか尋ねたところ、「セクハラにならないか心配」が50.0%で最も多く、「自分自身の知識が足りない」が43.1%と続いた。
- セクハラにならないか心配:50.0%
- 自分自身の知識が足りない:43.1%
- 制度を推進したいが経営陣の理解を得られない:28.5%
- 話すのが恥ずかしい:20.0%
- 悩みはない:4.6%
- その他:15.4%
なお、男性の回答者に絞った場合、70.6%が「セクハラにならないか心配」と回答した(n=51)。
4割以上が「フェムテックという言葉を聞いたことがない」
フェムテックを知っているか尋ねたところ、「よく理解している」は5.4%にとどまり、「言葉を聞いたことがない」が42.3%と、4割以上が「フェムテック」を知らないことが分かった。
制度にフェムテックを取り入れている企業はほとんどなし
会社の制度としてフェムテックを取り入れているか尋ねたところ、「取り入れている」は2.3%という結果となった。
6割以上が会社の制度としてフェムテックの活用に興味あり
会社の制度としてフェムテックの活用に興味があるか尋ねたところ、「とても興味がある」「やや興味がある」が合わせて65.4%と、6割以上がフェムテックの活用に興味があることが分かった(n=127)。
6割以上が女性特有の健康相談に対応できる自信がない
従業員から女性特有の健康の相談があった際に、自身がしっかり対応できると思うか尋ねたところ、「できる」が34.6%、「できない」が65.4%という結果となった。
男女別の結果
- 男性:できる 27.5%/できない 72.5%
- 女性:できる 38.5%/できない 61.5%
対応できると思う理由/一部抜粋
- 女性特有の健康状態の本質は理解できないが、他の事に置き換えたり、家族・友人などを通じて、女性特有の健康の大変さを痛感しているため
- 産業医との連携、アドバイス・サポートがしてもらえる環境である
対応できないと思う理由/一部抜粋
- 産業医もおらず相談先がわからない
- 経営陣の無理解があり限界を感じている
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