アクサスは、各企業のITエンジニア採用責任者1013名を対象に、「採用課題と背景」に関する調査を実施した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査期間:2022年1月24日~25日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査人数:1013人
- 調査対象:企業のITエンジニア採用責任者
- モニター提供元:ゼネラルリサーチ
ITエンジニア不足の企業の8割、人材派遣会社や外部パートナーを活用
「貴社のITエンジニアについて、人材不足に陥っていますか?」と質問したところ、最多は「若干の人材不足に陥っている」(50.0%)、続いて「深刻な人材不足に陥っている(29.3%)」が多い結果となり、約8割の企業でITエンジニアが不足している現状が浮き彫りとなった。
次に、「人材不足をどのような方法で改善していますか?(複数回答可)」と質問したところ、「中途採用」(76.0%)および「新卒採用」(47.6%)で人材を確保している企業が多い一方、6割以上の企業が人材派遣会社や外部パートナーを活用していることが分かった。自社雇用以外の方法でも、即戦力となるエンジニアを求めている様子がうかがえるという。
続いて、それらを活用するに至ったきっかけやメリットを尋ねたところ、以下のような回答が得られた。
- 事業ごとに専門性の高い人材を採用できること
- ある程度の経験値やスキルを持った人がいるので、雇いやすくその後の計算がしやすい
- 事業内容で中期的なプロジェクトがあるので、即戦力であり各機関にフラットな人間関係の人が関わると助かるため
- こちらが希望する即戦力を採用できる
- 新しい知見を得ることができる
ITエンジニア不足にもかかわらず、応募者の半分がお見送りに
「応募者総数に対する採用率はどれくらいですか?」と質問したところ、採用率は「40%~59%程度」(30.9%)と回答した企業が最多であった。また、40%を下回る企業が全体の約3割に達しており、ITエンジニアは不足しているものの、応募数に対して求める人材の採用を行えていない実態が分かる。
不採用の理由、企業が求めるのは「スキルを持ったエンジニア」
「社内において、エンジニア採用が必要な理由を教えてください(複数回答可)」と尋ねたところ、「スキル不足のエンジニアが多い」(62.9%)と回答した企業が6割を超え、他の回答を大きく上回った。ITエンジニアの絶対数が不足しているのではなく、企業が求めるスキルを持つエンジニアが少ないことが、エンジニア採用を必要とする大きな理由だと同社は述べている。
9割以上の企業が「採用基準を満たすエンジニアの採用は難しい」と回答
「現在所属している会社において、エンジニアに求めるスキルを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「汎用的な技術知識/スキル」(62.6%)という回答が最も多く、次いで「リーダーシップ(PM・PL)」(38.0%)、「顧客志向」(34.9%)を持つ人物像を求めているという結果となった。
続いて「求めるスキルを持つエンジニアの採用は難しいですか?」と質問したところ、「はい」(93.1%)と答えた企業が大半を占め、「幅広い技術知識・スキル」を持つエンジニアの採用が難しい現状が分かった。
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