パーソルテクノロジースタッフは、フリーランス人材の活用を検討・実行している中小企業を対象に、フリーランス人材活用に関する意識調査を行った。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査期間：2021年11月22日～24日
- 対象エリア：関東・東海・関西
- 対象者：従業員数300人未満の企業で、IT人材の採用またはIT関連の発注に携わる人300名
- 調査方法：インターネットによるアンケート回答方式
中小企業の94%、雇用契約と業務委託契約の違いについて理解していると回答も、41％は「なんとなく理解している」ことが明らかに
フリーランスを活用する際に結ぶ業務委託契約と、社員やアルバイトなどの場合に結ぶ雇用契約の違いについて、全体の94％が理解していると回答。しかし、そのうち41％は「なんとなく理解している」と回答した。また、フリーランスを活用した企業だけを対象にした場合も、27.3％は「なんとなく理解している」と回答し、約3割の企業が、外部人材活用における「契約形態」と「働き方」への理解が完全ではないまま活用していることがうかがえるという。
34.5％がフリーランスに対しフルタイム出勤を希望
フリーランスに期待する点として、「技術的な点でのアドバイスをしてほしい」「社員への刺激や若手育成などにも関与してほしい」に次いで、「フルタイムで出勤してほしい」「気軽に相談できるように常駐してほしい」が上位となった。94％が業務委託契約を理解していると回答した一方で、時間や場所を固定した働き方を期待する企業がいることが分かる。
業務委託契約は、フリーランスが主体的に仕事を進める働き方であるため、労働時間や作業場所、業務の遂行方法などを発注側が指定してしまうと、偽装請負とみなされるリスクがある。偽装請負だと判断されると、「改善命令」「業務停止」などの行政処分や、「指導」を受ける可能性があるだけでなく、罰則の適用対象にもなり得るため、発注側も注意が必要だと同社は述べている。
フリーランス活用時、事前に取り決めなければならない項目への理解は約4～6割
フリーランスを活用する際に、事前に取り決めなければならないと思う点については、約4〜6割の認識となっている。
フリーランスを活用する際は、業務委託契約書の作成は必須ではないため、これらの項目については書面で取り決める義務はない（下請法が適用されるケースを除く）。しかし、委託者と受託者間のトラブルに備えて、リスクヘッジのために業務委託契約を締結する企業は少なくないという。
