Betterboundは、ミドルマネジメント自動化クラウド「YARIKIRI(ヤリキリ)」のβ版をリリース。併せて、複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資により、総額8000万円の資金調達を実施した。
YARIKIRIは、企画業務を中心とした知的労働の現場PDCAを、具体的かつ高頻度に機能させることで、課長層やマネージャー層が行うチームマネジメント業務の効率化と、各メンバーの成果創出や育成の最大化を支援するクラウドサービス。これまで、メンバーが労力をかけて書いても行動改善につながらず流れっぱなしになっていた各種進捗報告や、忙しい中で開催しても運用が非効率で効果も薄かったチーム会や1on1などのチーム内における物理的接点を、代替および効率化していくことが可能となる。
これにより、日々の業務におけるマネージャーとメンバーの向き合いが強化されることで、これまで年に数回「重い腰を上げて言語化」する必要があった人事評価を、より効率的なプロセスに昇華させることが可能になるとしている。
同社はこれまでの現場経験から、ミドルマネジメントが実現すべきインパクトは大きく3つ存在し(次図)、これらインパクトの追求がチームを最大のパフォーマンスやエンゲージメントに導くと考えている。
一方、ミドル層が日々の業務に追加で、これらに徹底的に向き合うことへの負担は大きく、結果的にメンバーから見ても「形式的でROIの見合わない取り組み」と捉えられているケースが少なくない。こうしたプロセスを最適化し、日々の簡単なアップデートを中心としたPDCAの具体化・高頻度化により、各チームメンバーのリアルタイムでの行動変容を実現。YARIKIRIを十分に活用してさえいれば、自ずとチームの成果や育成が実現されるような仕組みを実現するとしている。
なお、現在は日系大手製造業や上場スタートアップを中心とした約10社程度にて、β版プロダクトのトライアルが決定しており、今後各社との実検証の中でプロダクトの磨き込みを進めていく。また、調達資金を基に、プロダクト開発・営業・カスタマーサクセスの各領域にて人材採用を加速させていくという。
特にプロダクト開発においては、2022年秋頃の正式版リリースを目指しており、その後もメンバーの日々の行動を始めとした各種データの管理やツール間連携、パフォーマンス改善へのインサイト提供など、機能拡充を図っていくと同社は述べている。
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