昨今、人的資本開示については多くの企業で注目を集めている。だが、先行事例がほとんどないため「どう進めていいのか分からない」と悩んでいる企業は少なくない。そこで三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(以下、MURC)と一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会は、日本企業における人的資本の測定・開示実態を明らかにすることを目的とし、2021年12月から2022年3月まで「人的資本開示・報告に関するアンケート調査」を実施。同年9月に開催されたピープルアナリティクスラボ2022#5「科学人事の最前線」内で集計結果を明らかにした。本稿では、調査チームのメンバーとして調査の設計・集計を担当したMURCの本間薫氏のレポートを紹介する。

本間 薫(ほんま かほり)氏
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 HR第3部 シニアマネージャー
【専門性】専門分野担当業務/組織人事戦略立案/組織改革支援/人事諸制度構築・改革・運用支援/グローバルタレントマネジメント、人材育成全般
【学歴】筑波大学第三学群国際関係学類卒業/早稲田大学大学院アジア太平洋研究科(国際関係学専攻)修了/早稲田大学大学院商学研究科(早稲田大学ビジネススクール)修了
【職歴】総合商社グループ人事機能会社を経て三菱UFJリサーチ&コンサルティング入社
「何をすればよいのか分からない」人的資本開示の課題を解決すべく日本企業77社を調査
セミナーの冒頭、本間氏は、人的資本経営の実行に向けて企業が備えるべき要素は次の3つだと示した。
- ①十分な知見を有するプロジェクト体制(含 CHRO・CHOのリード)
- ②人的資本情報をタイムリーに把握する仕組み
- ③自社の経営・事業の持続的な発展・成長を実現するための人材マネジメント戦略・施策
①が必要な理由は、人材マネジメント(人事)の知見をベースに、人的資本開示に関する規格・ガイドライン(経営企画・財務・人事)、データ活用・データ基盤(情報システム)、情報開示・レポーティング(広報・総務)の知見をまとめ、プロジェクトを組成しなければならないからだという。また、③が必要なのは、投資家や求職者といったステークホルダーに対し、自社のビジネスモデルや経営戦略と連動した人的資本の価値向上の取り組みについて、目指す姿や具体的なKPI、施策の開示・説明を行うことが求められるためだ。
現在、日本企業が人的資本の開示や報告に関してどのように考え、取り組んでいるのか。本間氏は、日本企業の実態を把握するために上記①〜③を踏まえてアンケート調査を行い、その結果を人的資本開示で悩む企業がベンチマークデータとして活用できるようにした。
なお、同調査の概要は以下のとおりだ。
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- この記事の著者
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山田 優子(ヤマダ ユウコ)
神奈川出身。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、大阪に拠点を移しさまざまな業界・職種を経験してきたが、プロジェクトベースの働き方に魅力を感じて2018年にフリーライターに転向。現在はビジネス系取材記事制作を軸に活動しながら、チームで商品企画・開発にも挑戦中。
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